今回お話するのは、私が「胎児ドック専門クリニックを受診した体験談」です。
私が通院していた病院では、妊娠28週頃に超音波スクリーニングを行っていました。
赤ちゃんの様子が詳しく見れると聞いていたので、楽しみにしながら病院へ。
しかし検査の結果、とてもショックなことが判明したのです。
主治医から告げられたのは
「胎児の心臓に穴が空いている可能性が高い」
「おそらく将来的には手術となるだろう」
という言葉。
幸せな気分から一転、目の前が真っ暗に。
でも悩んでいるだけではどうにもなりません。
赤ちゃんが無事に生まれてくるまでに何か出来ることはないか調べた結果、「胎児ドック」という胎児の検査専門クリニックの存在を知ったのです。
セカンドオピニオンを得るため、すぐに受診を決意したお話です。
「赤ちゃんに異常がないか心配」
「ちゃんと成長しているか気になる」
とお悩みのママさんの参考になれば幸いです。
目次
胎児ドックとはどんな検査?リスクは?ダウン症は分かる?
胎児ドックとは、出産前におこなう出生前検査の1つです。
お腹の中にいる赤ちゃんがきちんと成長しているか、異常はないかを調べる検査です。
(※病院によっては、胎児超音波検査・スクリーニング検査など呼び方が異なる場合もあります)
通常の妊婦検診の超音波検査は2Dエコーが一般的ですが、胎児ドックでは3Dエコーで赤ちゃんを確認できます。
そのため、体の形状や成長具合に異常がないかをより詳しく調べられるのです。
妊娠初期に受診することで、ダウン症をはじめとする染色体異常の可能性を測定できますが、確定するには羊水検査もしくは絨毛検査が必要となります。
妊娠後期の胎児ドックの費用は?医療費控除は受けられる?
私が受診したのは、妊娠中期から後期に差し掛かった頃です。
赤ちゃんの体の各部位の検査のほか、心臓の穴が有無、血液の逆流有無などを念入りに検査していただきました。
かかった費用は下記のとおりです。
転院先への紹介状作成 約5,000円
検査費用は、検査内容や時間、病院によって異なります。
心配なことがある場合は相談の上、念入りに確認していただくこともできるでしょう。
なお、医療費控除は受けられない為、自費診療扱いとなります。
胎児ドックのセカンドオピニオンの結果は?
妊娠後期の胎児ドックを受診した結果は次の通りです。
- 心臓に約3mmの穴らしきものがある
- 心室中隔欠損症の疑いあり
- 将来的に手術が必要かどうかは今は分からないが、可能性はある
- 生まれてすぐ何かが起こるような緊急性はないと思う
- 妊娠糖尿病の影響とは考えにくい
- 赤ちゃんの顔を正面から見れた
胎児ドック専門のクリニックということもあり、いつもの病院よりしっかり時間を取ってもらえたのが印象的でした。
最初に診断されたときよりも冷静に受け止められましたし、納得いくまで説明していただけました。診断の結果、実際に穴はあるものの、緊急性を要するものではないという結果に、ひとまずホッとしました。
私は妊娠糖尿病と診断されており、「血糖値の管理がうまくいっていなくて影響が出たのでは?」と、自分を深く責めていました。血糖値が上がるのが怖くてストレスになってしまい、ご飯を食べるのがかなり辛い状況だったのです。ストレスから解放されたのはとても大きなポイントでした。
胎児ドックの3Dで赤ちゃんのお顔を正面から見れた
通常の妊婦検診の時はいつも横を向いて居たり、手足で隠れたりしていて顔を見せてくれなかった赤ちゃん。
そのことを先生に伝えると、じっくり時間をかけてエコーしてくださいました。
結果、3Dで赤ちゃんの顔をとてもリアルに確認できたので、とても嬉しかったです。
胎児ドック後、大学病院へ転院。
ホッとしたところで、「出産までに何かできることはないか?」と相談してみたところ・・・
「緊急性はないが、長い目でみるなら赤ちゃんの心臓が診れる病院がいいのでは?」というご提案をいただきました。
近くで出産可能な病院をいくつかピックアップいただき、その中で一番通いやすい大学病院で出産することに決めました。
早速診断書を作成してもらい、妊娠8ヶ月で転院。
バタバタでしたが、無事に出産を迎えました。
出産直後から心臓のエコー検査などを実施し、現状の把握や今後の方針をスムーズに立てられたので、大学病院へ転院しておいて本当によかったです。
胎児ドックを受けたからリスクに備えて出産に挑めた
胎児ドックは、すべての妊婦さんに必須の検査ではありません。
私自身、大学病院での出産は考えていませんでしたし、出産後も長い目でみて安心できる選択肢を取れたのは、胎児ドックを受けたからこそです。
妊娠期間中は不安やしんどいことも多いですが、胎児ドックを受けることでママが安心でき、出産まで前向きな気持ちで過ごせるようになるかもしれません。
【追記】産後に心室中隔欠損症と診断、その後経過観察となりました
産後のエコー検診により「心室中隔欠損症」と診断された我が子ですが、心臓の穴は想定より小さく、若干の心雑音はあるものの、経過観察となりました。
生後半年以降に再度エコー検査をしたところ、問題となっていた心臓の穴も見受けられず、自然封鎖したという診断で治療は完了しています。
「心室中隔欠損症と診断されても、ふさがる可能性もある」と医師から説明も受けました。
ただし、心臓の穴の大きさや位置によって深刻度は変わるため、セカンドオピニオンで胎児ドックを受けておいて良かったと思っています。
もしお腹の赤ちゃんの成長で気になることがあれば、前向きに検討してみてください。