お腹に居る赤ちゃんが障害を持って生まれてくるかどうか知りたい:出生前検査を受けるとはどういう事か(その2)

お腹に居る赤ちゃんが障害を持って生まれてくるかどうか知りたい:出生前検査を受けるとはどういう事か(その2)

前回、2014年春に導入された新型出生前検査、通称NIPTに関し、どんな検査なのか、何を知る事が出来るのかと言う、基本的なお話をしました。

前回の記事:新型出生前検査を改めて知る(その1)
(※前回の記事をクリックすると過去の記事がご覧頂けます。)

そして今回は少し性格の違うお話「出生前検査を受けるとはどういう事なのか」という、メンタルにかかわるお話をしたいと思います。

これは、NIPTが導入される前からを含め、そもそも、出生前検査を受けるという事に関するお話です。

筆者がアメリカで生活をしながら、妊婦のお母さん達をお手伝いしていた時に見た事を交えてお話ししたいと思います。

出生前検査をどういう目的で受けるのか?安易な気持ちで受けるべきではない?

筆者は、18歳から25歳の間という、とても多感な時期にロサンゼルスで生活していました。人生において様々なものや事、そして価値観を最も学ぶ、と言っても過言では無い時期と言えるでしょう。

そんな時期に、現地のカレッジで幼児教育を学び、校内の保育園でアルバイトをしながら現場で勉強をしていました。そして、更に勉強をしたいと思い、無償でベビーシッターをし、様々な家庭にお邪魔していました。そんな中には、小さな子どもが居て、そして妊娠中というお母さんも。中には初産ではないとは言え、40歳前後での高齢出産だからと、出生前検査を受けるお母さんが、当時二名いました。

彼女達は当時19歳の筆者に、出生前検査を受ける目的、そしてどういう気持ちで挑むのかをしっかりと教えてくれました。

その一番の出生前検査を受ける目的とはこうでした。「もし妊娠期間中に、お腹の子どもが障害を持っていると知る事が出来たら、出産後にどう育てていくか、どういった環境が必要で、それをどう実現できるのか。お金に関する事も含め、事前にじっくりと考える事が出来るから。」と言うもの。

そして検査に挑む気持ちは「産まれてくる我が子の為に、しっかりとどんな場合でも準備が出来る親で居たい。」と言うものでした。

それらを聞いた筆者は、なるほどと心底納得した、あの時の気持ちを今でも覚えています。結果的には、その後検査を受けた二名の検査結果は陰性で、出産後も子ども達はすくすくと育っていきました。

しかし日本に帰国してから、出生前検査を受ける方達のお話しを伺う機会があり、衝撃を受けたのを覚えています。

それは「障害を持っていると解ったら中絶する」と言うもの。事実、出生前検査で陽性判断が出た妊婦さんの90%が中絶という選択をしているという記事を読み、驚きました。

そしてつまりそれは、日本では出生前検査とは多くの方にとって「産まない選択をする為の検査」として捉えている方が多いのかもしれない。と思ったのです。

しかしこれが悪い事と言っている訳ではありません。

事実、アメリカであろうが他の国であろうが、中絶を選択する方もいらっしゃるでしょうし、選ぶ権利があります。

それに、障害を持っているとなればそうでない場合と比べ、育児も教育も違う形になる場合は多いですし、親として心配や不安を持つのは当然と言えるでしょう。

とは言え、このようにいずれの目的の場合も、大きな決断や覚悟を迫られる出生前検査。安易な気持ちで受けるのは良くないと言う声が今でも止まないのは、その為といえるかもしれません。

出生前検査で解る障害はほんのごく一部であるという事

変わって、筆者がロサンゼルスに住んでいた頃、もう一人お手伝いをしていた妊婦さんがいます。この方は、上記のお母さんの友人で、高齢出産で初産でした。初めての出産でシングルマザー、妊娠中の生活が一人で大変だからと、私が紹介されてお家のお掃除をしたり、一緒に日々の時間を過ごしました。

そしてこの妊婦さんも、出生前検査を受けました。

目的は上記のお母さん達と同じでしたが、結果は陰性。検査を受ける時、不安だから一緒に来てほしいと言われ付き添いました。結果が出た時には筆者にすぐ連絡をくれ、本当に良かったと安心した声で言っていたのを覚えています。

しかし、無事に出産し子どもはすくすくと育って・・・と思っていましたが、3歳になってもなかなか人と目を合わせない。一定の動きしかしない。専門家の検査を受けた結果、その子どもは重度の自閉症と判断されたのです。泣きながら電話を受けたあの日の事も、今でも鮮明に覚えています。しかし、泣いていても仕方ない!と、前を向き必死に子育てをすると覚悟した彼女。

何を言いたいかと言うと、そうです。

出生前検査で解るのは、この世に溢れる全ての障害ではありません。

あくまでも、前回ご紹介した通り、ダウン症に関連するトリソミー、奇形を伴うものなど、ごく一部の障害のみを知る事が出来る検査なのです。

前回の記事:新型出生前検査を改めて知る(その1)
(※前回の記事をクリックすると過去の記事がご覧頂けます。)

出生前検査を受けるという事は、出生後にそれら以外の障害が判明したとしても、しっかり育てていくという覚悟を決める検査と言えるのかもしれません。

まとめ

今回は、筆者が実際に関わった女性達をベースに、出生前検査とは、そのメンタルに関するお話をしました。

あくまでも、筆者の周りに居た方、そしてメディアでのニュースを読み漁り知った世間の風潮がベースです。十人十色で、様々な意見や思いがありますので、一つの参考として読んでいただけましたら幸いです。

事実、例え身体障害や知的障害が無かったとしても、子どもが成長する上で親が悩むシーンは多く考えられます。親の知らない交友関係や、ネットから良くない情報を得てそれが影響してしまう場合などを始め、他にも色々考えられます。

だからこそ、子どもを産み育てるとは、目に見てわかる障害以外にも、様々な事に立ち向かう覚悟を持ってする必要があるのかもしれません。子どもを無償の愛でしっかりと守り抜く覚悟、とでも言えるでしょうか。

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ABOUTこの記事をかいた人

よこやまさん

ロサンゼルスで幼児教育を学び、帰国後は都内のインターナショナルプリスクールに勤務。現在はインターナショナルスクール生徒専門の家庭教師、大人向け英会話そして外国人向け料理教室を主宰。現代社会における働き方の変化、そしてコミュニケーションに関する情報を発信している。