適切な子宮内膜の環境は受精卵が着床するために重要です。
今まで「菌がいない」とされていた子宮内ですが、腸内細菌と同じように細菌がバランスを保ちながら共存しています。
そのバランスを健全な状態にすることで、妊娠力UPに繋がると言われています。
妊娠に不可欠な2つの要素は、受精卵と母体です。
受精卵に染色体異常があると、無事に生まれてくることは難しいです。
卵子や精子の質を上げる努力はできても、染色体異常を無くすことは現段階ではできません。
ですが、「母体の状態」を整えることはできます。
今回は、受精卵が着床する「子宮内膜のフローラ」に焦点を当てていきます。
目次
良好な子宮内フローラとは
良好な子宮内フローラとは、子宮内のラクトバチルス(良好な乳酸菌)が90%以上を占めている状態です。
このラクトバチルスには、悪玉菌を排除し感染から守るという役割があります。
ラクトバチルスが少ないと、不妊の原因になる感染症や流早産のリスクが高まるという報告※があります。引用元:※Varinos
)
子宮内フローラの検査目的
自分の子宮内フローラの状態を知ることで、妊活を効率良く効果的に進めることができます。
子宮内フローラの状態が良好であれば良い状態を維持すればよく、状態が悪ければ治療をすることで子宮内フローラを整えることができます。
そのためには、「自分の身体を知る」というのが第一歩になります。
子宮内フローラ検査の注意点
子宮内フローラ検査では、適切な時期に子宮内膜を少量採取せねばなりません。
- 検査は排卵後の月経高温期に行います。
- 検査周期は避妊が必要です。
- 子宮内膜が薄いと、検査できない場合があります。
私は生理16日目に受診しました。子宮内膜6.4mmと薄かったですが採取できました。
- 検査当日は感染予防のため入浴禁止(シャワーのみ)です。
- 検査後は少量の出血があるので、ナプキンを準備しておくと安心です。
- 検査結果に1ヵ月かかります。
子宮内フローラ検査の実際(体験談)
子宮内フローラの検査の流れをまとめました。
- 下半身の衣服を全て脱ぎます。
- 内診台に座ります。
- 内診台が両足を広げた状態に動きます。
- 子宮口を見やすいように膣に器具が入ってきます。
- 子宮口をゴシゴシ消毒されます。
- 細いカテーテルが子宮口から入ってきます。
- 子宮内膜を採取します。
- カテーテルも器具もはずされます。
- 陰部をきれいに拭きとってくれます。
- 着替えて終了です。
(※大抵下腹部付近にカーテンがあり、医師や看護師と直接顔を合わさないようになっています。)
(※冷たいです。医師によっては少し痛い時もあります。)
(※ひんやりしますが、痛くありません。)
(※3mmもないような細く柔らかいカテーテルです。私は下腹部に違和感がありました。痛くはありませんでした。)
(※この一瞬だけ痛い!子宮内膜を耳かきでこそげ採られる感じですが、一瞬で終わります。)
子宮内フローラ検査の費用
クリニックによって、異なります。
私の場合は、約4,4000円でした。
高額な検査ではありますが、自分の身体を知るために受けて良かったと思っています。
子宮内フローラ治療
ラクトバチルスの量が少なく子宮内フローラが乱れていた場合、抗菌薬や膣坐剤によって治療を行います。
検査結果には子宮内にどのような細菌が何%いるかが明記されているため、その菌に合わせた薬が選択されます。
私の検査結果はラクトバチルスが81.6%でした。
ラクトバチルスが90%異状ではありませんでしたが、残りの18.4%は全て他の種類の乳酸菌だったので治療はせずサプリメントの内服をしています。
子宮内フローラにおすすめのサプリ
ラクトフェリンのサプリがおすすめです。
私はBABY&MEという会社のラクトフェリンのサプリを飲んでいます。
1か月分(1日3カプセル)で7,290円です。
高額ですが、他社の商品もあまり金額に変わりがなかったのでこちらを服用しています。
赤ちゃんを迎えるには、受精卵と母体が重要
母体の準備は妊娠前から始まっています。
子宮内フローラを整えることで妊娠力がUPし、効率よく効果的に妊活を勧めることができます。
特に体外受精や顕微授精の場合は、1つの受精卵を得るのに膨大な時間もお金も使うため、胚移植前に検査することをお勧めします。
がむしゃらに妊活を進めるよりも、悩んだ時は「自分とパートナーの身体を知る」という原点に立ち戻るのはとても大切です。
「子宮内フローラ検査」を検討中の方や妊活中の方のお役に立てれば幸いです、最後までお読み頂きありがとうございました。