男性不妊の原因は精索静脈瘤と判明、症状や手術方法についての体験談です。

現在、不妊原因の約半数が男性側の原因と言われています。

今回は予想以上に多い男性不妊に関する原因から、プライドが邪魔をする男性不妊による負担。

そして、円満に不妊治療を進めて行くためのポイントを体験談を元に掲載しています。

たまこ

夫婦二人とも不妊原因あり不妊が原因で離婚危機にも陥りました。 なんとか1日1日を乗り越え気づけば3年の不妊治療期間を経てついにもらった妊娠判定! まだまだ壁は続く、たまこのブログです。

男性不妊の検査の内容とは?

精液検査とは?

クリニック院内の採精室で採精します。

室内は個室となっており性的刺激を受けるDVDや本があり、受付で渡された採精容器に採精します。

WHO(2010年)の精液検査の正常値は以下の通りとなっており、この基準値を下回ると評価が良くないという事になります。

  • 精子濃度1500万/ml以上
  • 総精子数3900万以上
  • 運動率40%以上
  • 正常形態率4%以上
  • 総運動精子数(総精子数×運動率)1560万以上

引用元:WHOラボマニュアル-ヒト精液検査と手技-5版より

因みに私の夫はクリニック院内で採精しました。

そして精液検査の結果、数は問題なかったのですが、運動率が30%代でした。
現在、自宅で出来る検査キットもあるので気軽に受けてみて欲しいです。

超音波検査と触診

医師が診察室で男性器に触診しながら左右の大きさの違いや、超音波をあて血流の流れを確認することで精索静脈瘤の有無を検査します。

私の夫はここで精索静脈瘤グレード3(重症)を指摘されました。

(精索静脈瘤:精索静脈瘤は精巣内の造精機能(精子を作る力)に影響を及ぼすと言われているため、男性が原因の不妊症の代表的なものの1つとされています。)

血液検査

男性の場合も女性と同じFSHやLHのホルモン値、そして男性ホルモンのテストステロンなどの検査をします。

私のクリニックでは血液型やHIVの感染症検査もしました。

旦那さんが検査を受けてくれないお悩み

私は当時36歳で夫は39歳でした。

私は生理不順で排卵障害があると分かったものの、夫には不妊原因はないだろうと信じ全く男性不妊については疑っていませんでした。
 
 
 
夫は「俺は大丈夫だから問題ないのに行く必要はない」と言っていました。

医師からは「旦那さんにも検査に来て貰って下さい」と毎回診察のたびに言われていました。

その事を夫に伝えると「仕事で忙しいから検査に行けない」という事で私もそれ以上は口やかましく言えませんでした。
 
 
 
その結果、私の排卵時期を確認し夫婦生活を取るタイミング法を半年以上続けていました。

夫には早く検査に来てほしい気持ちはあったものの、当時の夫は不妊原因は私にだけあるもの。
俺は異常なしと言い切る根拠のない自信満々な夫でした。

また、夫に検査を勧めると口論になり余計に私は言えなくなりました。
 
 
 
「旦那さんが検査を受けてくれない」

「旦那さんが不妊治療に偏見を持っている」

この悩み本当に多いです。
 
 
 
何年も女性だけで治療をしていて結果が出なくて、原因は男性にもあったと後で分かることも多いくらいです。

女性は時間と闘いながら不妊治療をしています。

数年後、旦那さんの不妊原因が後で分かったときには奥様の年齢も高齢になり授かることがますます難しくなってしまいます。
 
 
 
「検査したくない」

「自分は問題ない」

と思いたい男性の気持ちは分かります。

しかしながら、「旦那さんの子供を産みたい!」痛い注射や待ち時間の長い通院も頑張っている奥様の為にも、検査は受けましょう。

検査を受けてみて発覚した精索静脈瘤

男性不妊の原因は「無精子症」「乏精子症」などが代表的と言われています。

今回は、私の夫が診断された精索静脈瘤について書かせて頂きます。

精索静脈瘤とは?

精索静脈瘤(せいさくじょうみゃくりゅう)とは精巣の上にある心臓へ戻る静脈の血液が逆流することで精巣の周りに静脈の瘤ができてしまう状態のことです。

場合によってはチクチクズキズキと痛みを感じることがあるらしいのですが、ほとんど何も感じないため、自覚症状のない気づかない男性がほとんどだと聞きます。
 
 
 
私の夫も時々チクチクすることがあったけど、少し時間が経つと自然と痛みが治まるため放置していました。

また、精索静脈瘤は命には全く影響はなく、放置しても命には全く問題ありません。
 
 
 
ただ、子供を欲しいと願っている場合は別です。
 
 
 
精索静脈瘤だと、妊活に何がいけないのかというと、静脈の血液が逆流することで精巣で造られた精子が温められてしまいDNA損傷が起きてしまうことが不妊原因になります。

赤ちゃんになる受精卵は質のいい卵子1つと質のいい精子1つで成り立ちます。
どちらかが欠けては、顕微授精であってもいい結果は出ません。

DNA損傷率は一般の精液検査では分からない、目に見えない部分ですがDNA損傷を受けたままの精子だと結果として妊娠率は下がり、流産率は上がります。

二人目不妊原因で多い精索静脈瘤

私は第一子となる一人目から不妊でしたが、世の中には一人目は自然妊娠で授かれても二人目不妊で悩む夫婦が多くいます。

精索静脈瘤は一般の男性の15~20%で見られ、2人目不妊の原因で特に多くみられる不妊原因でもあります。精索静脈瘤は進行性に精巣機能に障害を起こし、精子の老化の最大の原因となっているそうです。
 
 
 
私の周りに一人目は授かりこんで妊娠、出産したが、その後7年も2人目が出来ず、始めは奥さんが不妊治療に通いはじめ結果が出ず、旦那さんが検査を受け精索静脈瘤が発覚したケースがあります。

精索静脈瘤の精子のDNA損傷を減らせばタイミング法や人工授精、さらに体外受精や顕微授精のどの治療法であっても成績が向上するとのことなので、是非前向きに治療を検討してほしいです。

精索静脈瘤の治療法&費用


精索静脈瘤の手術方法には大きく分けて2つあります。

「高位結紮術(こういけっさつじゅつ)」と「低位結紮術(けんびきょうかていいけっさつじゅつ)」です。

それぞれにメリットとデメリットがあるので私たち夫婦の選んだ方法も1つの参考として頂ければ幸いです。

費用

現在、低位結紮術も高位結紮術も保険適用になっています。

低位結紮術の費用は30万前後

高位結紮術はの費用は13万~15万前後です。

手術に伴う日数

お仕事をなかなか休めない男性は休みが取れない方も多いと思います。

低位結紮術では局所麻酔で足の付け根のあたりを小切開するため日帰り手術で終わりますので翌日から事務仕事なら可能とのことでした。

一方、高位結紮術は全身麻酔で腹部切開をするため3泊4日の入院が必要になります。

手術の難易度と手術待ち時間について

現在多くのクリニックで行われている低位結紮術は手術手法が煩雑で執刀医の腕が重要で顕微鏡手術の熟練が必要なようです。

多くのクリニックでも行われているため、予約も手術も待ち時間が少なくスムーズに受けられると思います。

一方、高位結紮術は昔から行われてきた手術法で、技術的にもやさしい手術法で手術ミスが少ないのは高位結紮術ではないかと思います。

行われている施設が泌尿器科など低位結紮術に比べ少ないため、手術待ちの時間が3か月と長くかかります。

再発について

低位結紮術は再発率が非常に低く0~1%です。
高位結紮術はは再発率が15%と若干高めです。

再発率、手術待ちまでの時間、費用などなど、それぞれにメリットとデメリットがある中で私の夫は高位結紮術を選びました。

理由は手術ミスが低いというのが大きな理由です。私の夫の場合は泌尿器科で高位結紮術を長年執刀されてきた信頼できる医師に巡り会え、夫がこの医師なら信頼できると思ったからです。

手術の予約を入れてから3か月待ちだったので、妻としては妊活の中で耐える時間にはなりましたが、手術を受ける夫が納得いく方法で受けるのが一番だと思い、待ちました。

旦那さんが不妊手術治療を嫌がる

夫の気持ち

私の夫は不妊クリニックで初めて精索静脈瘤を診断された時、ショックで受け入れることができませんでした。
 
 
 
妻の私にも「何も問題なかった」と言って隠していました。
 
 
 
その後、不妊クリニックで妻の私が診察時に医師から聞き事実を知りました。

今まで病気や手術とは無縁に健康で過ごしてきた夫は、この精索静脈瘤の手術が人生初の経験となります。

体にメスを入れられるのは嫌だ、手術は受けたくないと頑固拒否しました。

妻としてできること

私は手術を受けた方が受精率・妊娠率が良くなり流産率が下がるということを医師から言われていたので受けてほしいと思いました。

ですが夫が受ける気にならないと無理やり受けさせることはできませんし夫のメスを入れられるのが怖いという感覚が私も分かったので出来るだけ夫が手術をしなくても妊娠出来る方法がないのか探しました。
 
 
 
そこで私が試したのが抗酸化サプリメントの服用を夫に薦めました。

ですので、私たち夫婦は夫の精索静脈瘤の診断を受けても手術は行わず、そのまま人工授精を3回トライしました。

不妊治療は夫婦の絆が試される

不妊とはデリケートな問題です。

不妊に直面すると夫婦ともにストレスがかかりますが、そこに男性不妊があると、男性の心理的な特徴が起因するからなのか、さらに夫婦の仲がギクシャクしてしまうケースがおおいです。
 
 
 
私も不妊原因を抱える男性の心理を勉強して知ったのですが、男性にとって精子は「ちいさな自分」と捉えているようです。

「小さな自分」に問題あり、それが原因で不妊だと思うと奥さんに申し訳ない気持ちと、でも奥さんには威張っていたいという気持ちで葛藤し悩むようです。

なので、手術すればいいと言われても「ハイそうですか、手術すれば済むんですね」と事務的に割り切って考えられないそうです。
 
 
 
夫が突然不機嫌になったりすることが度々あったの夫も苦しかったんだと思います。

誰が悪いわけでもないのに、自分に不妊原因があると事実を突きつけられることは相当なショックだと思います。
 
 
 
私も多嚢胞性卵巣症候群と言われたときはショックでしたし、夫の気持ちが理解できるという点においてはラッキーだったと思います。

手術待ちで3か月、手術後も不妊治療を再開するまでは3か月かかるので、時間との闘いである妊活なのに私にはとても長い半年でした。ですが夫を信じ、その間に夫婦で旅行や外食を楽しんだりしてなるべく夫婦の楽しい時間を持つよう心掛けました。
 
 
 
離婚問題にまで発展することのある妊活&不妊問題ですが、このピンチを協力し一緒に乗り越えようとすることで夫婦の絆は一層強くなると私は信じています。

「始まりは夫婦二人で始まり、授かった子供もいつか巣立つ、そして最後にまた夫婦二人に戻る」この言葉を胸に現在も妊活続けてます。

(多嚢胞性卵巣症候群:(PCOS)とは、卵巣で男性ホルモンがたくさん作られてしまうせいで、排卵しにくくなる疾患で、女性の20〜30人に1人の割合でみられる)

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