発達障害を調べる中で「療育」というキーワードを目にしたり耳にする事があるとおもいます。
療育とは、発達の遅れ、障害のある子供の自立及び社会参加をサポートを行う施設です。
現在は、児童発達支援とほぼ同じ意味で使われています。
療育(児童発達支援)に通うまでは各申請や施設の見学、待機などにより約1年間の時間を要しました。
今回は、就学前までに利用した療育への申請方法や施設の選び方、実際に受けた支援についての体験談と、息子の成長についてお話しています。
目次
幼稚園の担任の先生に相談
発達障害について最初に相談したのは、夫や自分の両親でした。
しかし、悩みを伝えても「考えすぎだ」と言われることが多く。私自信も「違うのかも?」「やっぱりそうかも?」と悩み葛藤を繰り返しなかなか一歩踏み出せずにいました。
担任の先生に言葉が遅い気がすることを相談しました。
先生は確かにそうであること、自分の言いたいことは話すが、質問しても返答がないことを話されました。
初めて自分の違和感に共感してくれる相手にほっとした瞬間でした。
幼稚園連盟の子育て相談窓口に相談
発達障害について、どこに相談するのか分からなかった私。最初は私立幼稚園の子育て相談窓口に問い合わせを行いました。
結果、年少で入園したばかりでありもう少し見守るようにと言われました。
相談後、2ヵ月ほど様子を見ますが、他の同級生との明らかな違いがどんどん目につくように。
支援も受けられず、相談する場所もなかった為、このままでいいのかと不安は募っていく一方でした。
区役所・家庭センター・療育施設・病院と同時進行で相談
「このままでは何も変わらない。」
相変わらずコミュニケーションがとれない息子に、なんとかしてあげたいとやっと支援へ向けて動きだしました。
その為、いざ本腰を入れて動き出しても、何ヵ月も待たなければならず、待っている時間がとてももどかしかったです。
住んでいる地域でも違うかと思いますが、実際に療育に通うまでにやったことは下記の通りです。
- 市の家庭センターに電話相談し、発達検査の予約(2ヵ月待ち)
- 市役所に行き、療育に通う為には受給者証が必要、医師の意見書をもらうように言われる。通うための必要書類の説明を受ける
- 自宅から近い小児精神科を受診し、医師の意見書をもらう(1ヵ月待ち)
- 療育の見学に行き、必要書類をそろえ契約する
療育(児童発達支援施設)の一覧は市役所で調べることができます。
ホームページを見て問い合わせを行い見学に行く、良ければ契約するという流れが基本ですが、希望する療育施設に空きがあるとは限りません。
仮に空きがあっても週に1日しか通えないケースなどもあり、複数見学し空きができるまで待ちました。
発達検査も受給者証の受給の発行までもそれぞれ時間を要するため、同時進行で調べたり申請を行ったりしていました。
コロナ渦なども影響していましたが、発達障害から療育の利用に繋がるまで、約1年近くかかってしまいました。
息子が療育で行っていること
「療育に通っても意味がない?」
「療育に行かなかった事を後悔している。」
などなど、検索すると色んな情報があり混乱してしまいます。
療育の施設には色んなサービスやカラーがあります。
例えば送迎があるところや、朝~夕方まで遠しで通える施設があるため、まずは見学する事がおすすめです。
息子の場合は、幼稚園を週3回早退し、午後から療育に通っています。
年長の息子は療育で過ごしている内容は以下の通りです。
- 小集団での活動
- 個別課題
お友達や先生とのやり取り、運動遊び、ルールや設定のあるゲーム、季節の遊び、絵本
パズルなどの指先を使った運動課題、数字、ひらがななどの文字
療育の費用について
息子が通っている療育の費用はおやつ代のみです。
現在2施設に計週3回の療育に通っているため、月によっても異なりますが600円程度を支払っています。
見学の際に費用も同時に確認しておくと良いかと思います。
聞く力もついてきた就学前の息子
「早く療育に通えば、同級生の周りの子に追いつけ、改善されるのではないかな。」
と期待していました。
診断もつき、発達検査も3回受け、発達障害について正しく理解していく中で、知的の遅れは簡単には埋まるものではないこと。
息子は自閉症スペクトラムの特性を持ちながら今後の人生を生きていくことになることを、まだまだ途上ではありますが、私自身が受容してきました。
追いつきたい、周りと同じように、ではなく、今は息子なりの成長を大事にできるようになってきました。
3歳の時はオウム返しばかりでしたが、年長の今は、相手の返答を聞き、日常生活における会話のやりとりが上手くできるようになったと感じています。
以前より、制止がきかなかったり、癇癪を起こして困ることも減ってきています。
しかし、現在も相変わらず、こだわりの強さや、自分の好きなことを話すことが多いですし、会話での表現力の乏しさはあります。
療育では遊びの中で、その特性をコントロールできるよう支援してくださったり、他の友達の様子をみて気づきになるチャンスを作ってくださっています。
療育・幼稚園・その他のセラピー各支援を受ける
療育を利用したことだけが成長に繋がったわけではありません。
幼稚園、療育、その他市のセラピーなど様々な支援を受けています。
また、親が学ぶことで自宅での日々の関わりが変わり、すべてが相乗し少しずつ息子のペースでの成長がみられています。
各支援をうけたことで、息子の成長だけでなく、私自身もたくさんの学びがあり、療育を含め利用してよかったと思っています。
療育の利用によりママの相談場所ができた
発達障害について1人で悩んだり、不安に思っていると子供も不安定になってしまう事が多いと感じます。
理解できないものを必死で教えても、そこまでの力がついていない子供にとっては苦痛でしかないという事に療育に通い始めて気が付きました。
自宅や幼稚園で困った事があった時など、療育の先生に相談し対応のアドバイスを受けることがで心が軽くなることもあります。
また、早期になにかしら支援を行ってくれるケースもあります。
息子の場合、運動会の練習でコーンの内側を走ってしまうと相談したら、その日のうちに運動会の療育を行ってくれ褒められる中で楽しく学んで帰宅してきました。
勿論、療育だけに任せるのでなく先生がどのように対応しているのかを家庭でも取り入れ、親も日々学び実践しています。
声掛けや接し方も変わりましたし、発達障害についてより正しく学ぶことができると思います。
子供の特性を理解し深めたい、家での関わり方に療育のアドバイスを取り入れ成長に繋げていきたいと思い悩んでいる方は、勇気をだして一歩踏み出してみてはいかがでしょうか?
お子さま1人1人に個人差はありますが、早期療育で得られるメリットやサポートがあるかもしれません。まずは第三者に相談し手続きに関して学んでみてくださいね。