お母さんと赤ちゃんへの影響が大きいとされる、妊娠高血圧の治療と対策

妊娠中は体の中で今までになかった様々な変化があり、戸惑うこともありますよね。

妊娠高血圧も妊娠に伴う体の変化で妊娠中に起こりやすい病気の一つと言われています。

どちらかと言うと「高血圧」は加齢によって起こるものといった印象をお持ちの方が多いと思いますが、妊娠をきっかけに高血圧とは無縁だった方もなる可能性があります。

重症化すると、母子共に重大な影響があり注意が必要とされている「妊娠高血圧」についてのお話です。

この体験談記事を書いた人：Hal

0歳の男の子育児デビューしたばかりの30代の管理栄養士です。子供から楽しそうに生きていると思われるように子育ても自分時間も大切に楽しく過ごしています。

妊娠高血圧の基準と症状とは？

妊娠高血圧の基準は、収縮期血圧（上の血圧と言われるもの）と拡張期血圧（下の血圧と言われるもの）が140mmHg,90㎜Hg以上が妊娠高血圧の基準で、どちらか一つでも超えていると妊娠高血圧と診断されます。

妊娠中のどの期間で高血圧を発症したかによって、下記の通り呼び方が変わります。

妊娠高血圧によっておこるリスク

重症化するとお母さんは脳出血や、痙攣発作（子癇）や肝機能、腎機能にも影響が出てきます。

お腹の赤ちゃんには発育不良や早産、胎盤が剥がれて赤ちゃんに酸素がいかなくなる（常位胎盤早期剥離）などの危険があり、赤ちゃんが亡くなることもあります。

また、妊娠高血圧とともに心配されるのが、腎臓への影響です。

妊婦検診の時に尿検査をしますが、その際に尿中にたんぱく質が出ていないかの検査をしていますが、高血圧に加えて尿中にたんぱく質が検出されると妊娠高血圧腎症と呼ばれます。

引用元：公益社団法人 日本産科婦人科学会

妊娠高血圧と診断されたら？

妊娠高血圧と診断されたら、個人差はありますが降圧剤を使用するケースもあるようです。

絶対安静を余儀なくされるケースもあれば、経過観察を行う事も。

自己判断は禁物なので、医師とよく相談しましょう。

妊娠高血圧の治療方法

まずは安静が優先されますが、絶対安静をとるために入院することもあります。

妊娠高血圧の治療法は通われている産院の医師の判断に従って行われると思いますが、気がかりだなぁという方はセカンドオピニオンなどを受診されても良いかもしれません。

帝王切開になる？妊娠高血圧の分娩

通われている医師の判断により異なると思いますが、妊娠高血圧になると出産も危険が増す為、帝王切開になることもあります。

私自身のケースでは、予定日が近づくにつれて少しずつ血圧が上がってきていましたが、担当医から帝王切開の話が出る事はありませんでした。

助産師さんや看護師さんは血圧の上昇を気にかけて下さり、分娩中に血圧が上がらないように息を止めず深呼吸する様に終始アドバイス頂きました。

自分で出来る妊娠高血圧の対策

妊娠高血圧は原因は諸説ありますが、はっきりとした原因は解明されていません。

しかし、妊娠中に高血圧を予防する対策はあります。

ストレスは血圧に影響を与える原因になるので、ストレスの原因がはっきりわかっていればそれを取り除くことがお勧めです。

また、急激に体重が増えることは血圧の他、血糖値にも影響が出る可能性があるため、注意が必要です。
 
 
 
塩分制限に関しては妊娠高血圧では、必ずしも必要ではないとされていますが、塩辛いものを食べていると血圧が上がる原因にはなるので加工食品を避けて薄味を心がけましょう。

私も血圧が高くなってからは塩分の高いものを避け、自宅で安静にしているようにしました。

妊娠高血圧は治るの?出産後の経過

妊娠高血圧の1番の治療方法は妊娠状態を終えることとされていて、出産を終えると血圧が下がることがほとんどです。

しかし、実際に私は出産後すぐに血圧はさがらず、140/90mmHgくらいになることもしばしばあり不安を感じていました。

産後退院してからも自宅での測定を続けていると産後3〜4週間ほどで血圧は落ち着いてきて正常値に戻りました。
 
 
 
最近の血圧計はスマホとも連携できたりと便利なのです。

血圧計本体も一万円前後で購入できるので、産前産後の体調管理として一台あると安心ですよ。

不安なことは相談して出産に臨むことが大切

妊娠初期から尿蛋白が出ていて、血圧が高くなるにつれて悪化し「どこか悪いのだろう？」とネットで検索しては余計に不安になる事もしばしば。

妊娠中は、あれこれ調べる前に通われている産院に相談するのがベストです。

コミニケーションを取ることで「見過ごされているかも？」といった不安もなくなりますし、早期発見できれば治療を受ける事もできます。

また、通われている産院だけの判断では不安という方はセカンドオピニオンを受けるとより安心かもしれません。

誰でも妊娠高血圧になる可能性はあります、体調の変化に気づいた時は自己判断せず病院で診察を受けましょう。