会社を悩ます「逆マタニティハラスメント」問題!働くママに忘れて欲しくない心とは?

先日、勤務先で起こりがちなマタニティハラスメントに関するお話をしました。

働くママ達に立ちはだかる「マタニティハラスメント」の壁!どんなもの?どう対策する?

「妊娠したら会社を辞めるべき」「いつ休むか解らない妊婦の社員に大きな仕事なんて任せられない」「育休を取る人がいるせいでこっちの仕事が忙しくなって迷惑」など、上司からのふさわしくない発言を始め、同僚からの嫌がらせや悪口などの事を言います。

確かにこれでは働くママは辛い!と言う思いがある一方で、今新たな理由で会社が困っていると言います。

それが「逆マタニティハラスメント」通称、逆マタハラです

確かに産休や育休を取得できるのは社員の権利。

とは言え、権利を主張する余り傍若無人な行動や発言をされては会社も困ってしまいます。

今回は、実際にどんな例があるのか、そしてどうしたらそうならないのか、一緒に考えてみましょう。

逆マタハラって何?

妊娠している女性社員に対する不当な発言や嫌がらせ、つまり会社側からのそのような行為の事をマタニティハラスメント通称マタハラと呼ぶのに対し、逆マタハラとは、妊娠中の社員が妊娠及び出産をするに当たって与えられる権利を、会社にとにかく強く主張し過ぎる状態、と言えるでしょう。

例えば、会社に妊娠を報告し、育休後の復帰も問題なく決まったとします。

そうなると、会社はその社員が産休及び育休に入るタイミングや復帰のタイミング、そして休暇中の仕事の引継ぎを誰にするのかなど、様々な調整をしなければなりません。

そこで、他の社員達が妊娠中の社員に以下のような言葉をかけてくると予想されます。

社員からの質問①

「産休はいつ頃から取りたい?仕事の引継ぎの必要もあるし、希望を教えてもらえる?」

社員からの質問②

「今度の妊婦健診いつだっけ?もし可能だったらなんだけど、その日私も家の用事があって、上司も出張で不在だし、本当に申し訳ないけれども、妊婦健診を一日ずらしてもらう事、検討してもらえないかな。」

社員からの質問③―明らかに体調が悪いのを気づいてくれたケース-

「体調悪そうだけども大丈夫?無理そうなら早く帰宅してもいいよ。無理しちゃダメだよ。」

通常であれば、これに対してどう返答しますか?

①は仕事に必要な事ですので、ちゃんと話し合って決めなければならない事です。

また②は仕事に関係は無いけれども、相談をしているだけであって、検診に行かせないというような嫌がらせ行為ではありません。

③は誰が見ても明らかに体調が悪いと察することが出来る場合ですので、体調を心配してくれての発言で、いずれのケースもマタニティハラスメントには相当しません。

しかし、注意しなければならないのは、そう思わずこれはマタハラだ!と思って下記のような返答をしてしまうと、それは逆マタハラと言われかねません。

①に対する妊娠中の社員の返答

「さっさと休めってことですか?妊婦だから邪魔ってことですか?それマタハラじゃないですか!」

②に対する妊娠中の社員の返答

「妊娠した社員が妊婦健診の為に早退したり休暇を取ったりするのは、与えられている権利ですよ!妊婦健診の日程をずらせ?それってマタハラじゃないですか!」

③に対する妊娠中の社員の返答

「妊婦だから邪魔ってこと!?マタハラじゃないですか!子どもが居ない人に妊娠している人間の気持ちなんて解らないですよ!」

会社としては、妊娠している社員の権利は尊重しつつ、業務もしっかりと行いたいという思いがあります。

そんな時は互いに話し合い、業務に支障が出ないようにしなければなりません。

しかし、こんな風にすぐにマタハラだと言って権利ばかりを主張されて協力してもらえなかったら、会社は困ってしまいます。

また③の返答は、この言葉を投げかけた相手が、もし妊娠をしたいのになかなか子どもに恵まれないという悩みを持っている女性社員だったとしたらどうでしょう。

かなり相手を傷つける発言をしていますね。

妊娠中の社員に対する優しい心を引き裂いてしまっている可能性が、実はあると言う事です。

またその様な相手でなかったとしても、妊娠中の社員の早退等で、その分の仕事をカバーしてくれている人かもしれません。

逆マタハラとは、会社にとっては悩みの種になり、そして個人的にも相手を傷つけてしまう可能性を帯びているのです。

相手の問いが本当にマタハラ的要素を含んだものなのか、判断をしっかりしてから返答すると、このような状況を回避出来るのではないでしょうか。

無意識の内に逆マタハラ社員になってしまわない為に必要な「心」

妊娠をしながら働く女性にとって、産休や育休の取得、そして検診受診等の為に仕事を休んだり早退をしたりする事は、確かに平等に与えられた権利です。

しかし、実際に働き手が一人減る事で、これまでとは業務の進め方を変えなければならないという状況が発生するのも、会社としては事実として、あるわけです。

そんな時、忘れて欲しくないのは「感謝の心」です。

早退や遅刻の必要がある時に仕事をカバーしてくれた同僚に、妊娠を報告したら一緒に喜んでくれた上司に、そして育休後の復帰を快諾してくれた会社に、自分の育休中に仕事を引き継いでくれるチームのメンバーに、心から「有難う」「いつもお手数かけてごめんなさい」などの、感謝の言葉をかけてください。

人間、誰しも自分がしている事に対して感謝されるのはうれしい事。

逆に「やってもらって当たり前」という態度や言動をされてしまっては、純粋に妊娠を祝福していた上司や同僚ですら、寂しい気持ちになったり、それがきっかけで今後妊娠をした社員に対して、また当たり前だろと思われるのではないかと、祝福の気持ちを持てなくなったりしてしまうかもしれません。

そして、権利を押し付けてばかりいる妊娠中の社員が増えると、会社は自分達を守ろうと、攻撃的な言葉を妊娠中の社員に投げかけたり、妊娠したら会社を辞めてくれと伝えたりと、結果的にマタハラが起こってしまうかもしれません。

マタハラと逆マタハラは、場合によっては一方的では無い事もあると言えるかもしれません。

まとめ

『妊娠してもこれまでと同じように仕事を続けられるかな・・・。』

『今、世間ではマタニティハラスメントが多くあるようだし、そうなったら怖いな・・・。』

など、様々な不安を持ちながら、妊娠中に仕事をしている女性がいらっしゃると思います。

また、中にはその妊娠が初めてだったり、出産に対する不安や恐怖心などがあったりと、ついイライラしてしまうケースもあるでしょう。

しかし、どんな時でも「感謝の心」を忘れずにいたいものです。

そして、妊娠しながら仕事をしている女性は、権利を主張する前に、周りの人が貴方にかける言葉がどんなものなのか、よく聞いてから判断するようにしてみてください。

それが、周りと上手にコミュニケーションを取っていける為の努力にもなりますし、そしてそのような努力をしていれば、きっと会社の人達もその事を理解してくれるでしょう。

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ABOUTこの記事をかいた人

ロサンゼルスで幼児教育を学び、帰国後は都内のインターナショナルプリスクールに勤務。現在はインターナショナルスクール生徒専門の家庭教師、大人向け英会話そして外国人向け料理教室を主宰。現代社会における働き方の変化、そしてコミュニケーションに関する情報を発信している。