前駆陣痛とは!?
「陣痛がきた?!」と思ったらしばらくたつと不規則になり収まってくるお腹の痛みを前駆陣痛と言います。
初産の場合は陣痛と間違えやすくあわてないで様子を見る必要があります。
痛みが規則的になりだんだん強くなるようになるのが本物の陣痛です。
前駆陣痛の場合は最初は痛みが弱いことが多く普通の腹痛と勘違いされる方も多くおられると思います。
今回の記事では、私がリアルに体験した出産劇をすべてお伝えします。
そう、私の出産は予定日を3日超えた日から始まりました。
前駆陣痛を含めれば、丸二日間に渡る私の出産体験です
親戚・家族から「まだ?」「いつ?」と何度も言われすぎて、「本当に産まれてくるのかな?」と考えながら過ごした予定日から2日間。出産予定日を過ぎた3日目の朝6時、生理痛のような痛みを感じてトイレへ行くと、おしるしが!おしるしは少量の血と病院からもらった出産の本に書いてあったので知っていました。私の場合は多い日の生理くらいの量でした。
病院へ連絡すると、「念のため受診して下さい。」と言われたために病院へ行きました。
病院で診察した結果は、心配のない程度のおしるしでした。
NST(ノンストレステスト)でお腹の張り調べると、微弱な陣痛も始まっている様子。
この時点で生理痛の始まりくらいのお腹の痛さ。
しかし、助産師さんからは「まだまだ前駆陣痛だから、このまま入院しても今日には産まれないね。一回お家で待機してもらったほうがいいかもね。」とのこと。
初めての経験の為、私はどの程度で入院するのか分からず、「どのくらいになったら連絡すればいいですか?」と尋ねると・・・
「陣痛は立って歩けないくらいの痛さよ!強くなってきて痛みが、10分間隔になったら連絡してくださいね。」と言う助産師さん。
(歩けないくらいの痛さか、まだまだなのかな?しかし想像がつかないな・・・と思いました。)
それからは自宅で待機していたのですが、生理痛ぐらいの痛さがずっと続きました。陣痛の感覚は、5分間隔になる時もあれば、10分〜12・3分と空くときもあり、痛みもまちまち。しかし、夕方になるにつれ、明らかに痛みは増していきます。その日の夜、7〜8分間隔になっている事に気づき、病院へ電話しました。
すると、「初産婦さんだからね、まだまだだと思うんだけど、陣痛が5分間隔になったらまた連絡ください。」と言われるしまつ。
(え〜!まだまだなの〜?)と思いつつも、
確かにお風呂にも入れる余裕があるし、痛くても立って歩けるので納得して自宅待機することに。微弱な痛みから、「ふう、ふう」と息を吐いていないと辛くなってきていました。
「こんなに痛いのに、なんで病院にいっちゃいけないの?これ以上痛くなるの?」と、不安は募ります。
後から思い返せば、確かにこのときの痛みは(前駆陣痛)は本陣痛に比べれば、なんてことはない痛みレベルでした。
日付が変わり、夜中の3時、寝れないほどの痛みが3〜7分間隔で襲ってくるようになりました。さらに、おしるしがまたどっと出てきたのです。
病院に「痛みが強くなっていて、3〜7分間隔なんです〜。血もいっぱい出てます〜」と訴えました。
「ん〜。血はおしるしだから大丈夫!間隔が安定しないね〜。まだまだ前期陣痛だと思う。痛みの間隔が安定したらまた連絡ください。」
等間隔にならない寝れないほどの痛みと出血にややパニックぎみな私とはうらはらに、病院側の冷静な対応にこれまた不安の嵐。
朝方5時、陣痛の間隔は変わっていなかったのですが、
「痛みが5分間隔になってきました〜。けっこう痛いです!!」と病院へ訴えると、
「じゃ来てみようか!入院セットもってきてね。」
の一言で、車で30分のところにある病院へ向かいます。
病院へ到着すると即診察へ
Drから「子宮口がまだ1センチしか開いてないね。まだまだだと思うけど、焦らず長期戦で頑張りましょう!痛いみたいだから、今から入院しようか。」と言われました。
入院出来た事は安心したのですが、私の頭の中は、「子宮口1センチでこの痛さ!?あと何時間かかるんだろう?とプチパニックになりました。
そして、本当の戦いはここから始まりました。
徐々に陣痛の痛みのレベルが上がっていき「ふう、ふう」という呼吸法だけでは耐えられず、「ふう、ふう…痛いたいたい…うーうー」とうなるように、更に陣痛の間隔が3分くらいになってきていて、陣痛時は痛みで怒りがこみ上げ、様子を見に来てくれた妹に、「うるさ〜い!悪いけど、出てって〜」と悪態をつきました。
後から聞いた話では、付き添いの旦那には、「陣痛休憩したい〜。辞める〜。」と訴えていたようです。午後6時、助産師さんが子宮口の開きをチェックしに病室へ来てくれました。
(こんなに歩けないほど痛くて、辛いんだからお産までもうすぐだよな…)
などと思っていた私に、助産師さんから絶望的な一言。
「まだ5センチしか開いてないわ。…今日は産まれないかな。もっともっと強い陣痛来ないとね。」
これには心折れました…
もういっそ腹を切ってくれとすら思いました。
そこからはあまり記憶にないのですが、意識朦朧としながら、陣痛の波に耐え、数分間の陣痛の合間に細切れに寝ながら、ひたすら「無」でありつづけました。
端から見ていた旦那から、あんなに騒いでいたのに、6時以降は修行僧のように静かに苦悶に耐えていたよと報告されました。
今思えばそれが良かったのかもしれません。それまでは「痛い痛い」と陣痛を怖がりすぎていたのかもしれません。
それから午後8時に今までに無いさらに強い陣痛がきて、耐えられずにいきんでしまい、破水しました。ナースコールで助産師さんを呼んで確認してもらうと、
「すごい!!全開になってますよ!分娩台へ行きましょう!産めますよ!!!」と興奮気味に言われました。
不思議なのですが、破水してからのほうが、私は楽でした。
分娩台へ行くまでのいきみ逃しは大変でしたが、それよりも「産めるんだ!!」とものすごくやる気に満ちていて、分娩台へ上がってからは2回のいきみでスポーンと、赤ちゃん誕生!全開から20分もかからず産まれてきてくれました。
よく聞くたとえの「鼻からスイカ」ではなく、痛み無くスポーンでした
あまりにお産が早すぎて、3回目いきもうとした際、Drから、「もう出てきたよ〜」と言われるまで気づかなかったくらいでした。
21時間の前駆陣痛に苦しめられ、実際の本陣痛と分娩で18時間。合計39時間の痛みとの戦い。
やっと出てきた我が子の表情はあっけないほど穏やかで、その顔をみた瞬間に、安堵と興奮で身体がわなわなと震えました。
助産師さんは「5センチからすごい早さで全開になったのにはびっくりしましたよ!いったいどうやったの?超安産でしたね!陣痛中は大丈夫か心配になったけど、いきみ上手でびっくり〜!!!」とすごく褒めてくれました。
(陣痛長かったのに安産なんだ〜。)
とお産後はぼーっと考えていたのですが、しばらく経つと、「自分で産めたんだ!大きい仕事を終えたんだ!」という感情がひしひしと芽生えてきました。
退院から少したった今、痛みは不思議と忘れかけていて、お腹もどんどんしぼんでいって、人間の身体ってすごいなと実感している日々です。
これからお産を経験する妊婦さんへ、自分の持っている自然の力と赤ちゃんの産まれてこようとする力を信じれば大丈夫!と伝えたいです。
私は陣痛を怖がりすぎていたのかもしれません。
「無」の境地になってからの、あの、やる気と勇気は今でも私の自信に繋がっています。
あんなに痛くて辛かったはずなのに、残った感情は不思議と幸福感しかありません。
私にとってお産は人生最大の幸せでした。こんな経験が出来た事にありがたさを感じます。子どもを産める幸せを楽しみながら、是非ゆったりとした気持ちでお産に臨んでください。
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