妊娠が発覚してから家族で喜びを共有し、赤ちゃんの名前や将来について話し合うことはたくさんありました。
その中にはポジティブな話題だけではなく、染色体異常が分かる「出生前診断」についても向き合いました。
「重篤な障害を持っている場合、育てられる自信はあるだろうか」
「重篤な障害を持っていて、それでも産むという選択肢を選んだ場合は私と赤ちゃんは日本に残る」
など様々な選択枠を前もって考える為に出生前診断である「FMFコンバインド・プラス検査」を受けた結果がダウン症の可能性を指摘されました。
その為、確定検査である「絨毛検査」もプラスで受診する流れとなりました。
今回は、出生前診断の体験談を基にお話しをしています。
海外での出産予定の方や、出生前診断をご検討中の参考となる内容をご紹介しています。
目次
FMFコンバインド・プラス検査の結果から「絨毛検査」へ
年齢などによって確率の変動はありますが、どんなステータスの人でも一定の確率で障害を持った赤ちゃんが生まれてくる可能性はあります。
とは誰も言い切れないのが、子供を妊娠するということです。
まずは、通っていた産婦人科で「FMFコンバインド・プラス検査」という初期精密超音波と母体の血液検査を組み合わせた非確定検査を妊娠10週目頃に受けました。
検査自体は採血と長めのエコーという形で、母体や赤ちゃんにも負担はほとんどありませんでした。
そしてこちらの検査により、通常よりもダウン症候群である確率が高いことがわかった為、確定検査である絨毛検査へと移行することになります。
絨毛検査と羊水検査との違い
「絨毛検査」と「羊水検査」には大きく2つの違いがあります。
「絨毛検査」は11〜14週で検査できるのに対し、「羊水検査」の検査期間は16週以降となっております。
そして2つめは、赤ちゃんの情報を採取する場所が異なります。
「絨毛検査」は赤ちゃんの胎盤から、「羊水検査」は羊水から情報をとり、染色体を検査します。
私は検査当時、11週でしたので「絨毛検査」で赤ちゃんの染色体異常がないか確認することになりました。
子宮に針を刺される感覚が忘れられない
まずはカウンセリングで、検査方法の詳しい説明を受けました。そこでは親身になって、検査に至ったまでの考えなどのお話を聞いていただきました。
検査をすると改めて決まれば、同意書等にサインをする流れになります。
という説明を受けましたが、家族と話し合ったことを思い出しながら検査への覚悟を進めていきました。
検査当日は、部分麻酔をしたので痛みは全くありません。お医者さんがグッと力を入れて子宮に針を貫通させる際、あまりにも感覚が生々しく「うっ・・・!!」と声を出してしまいました。
胎盤から採取してその場で十分採れているか確認をしてくれるのですが、私の場合は十分に採取できておらず、合計で2回針を子宮へ貫通させることとなりました。
検査後は貧血で倒れてしまい、いまでもあの感覚は忘れることはできません。
約1カ月、結果がでるまでとにかく葛藤の毎日
絨毛検査の結果は、約1カ月。
待つだけの状態なのですが、検査前より検査後の方が葛藤がありました。
お腹の中で大きくなり続ける赤ちゃんに愛おしさを覚えながらも、あと少しで検査結果が出てしまう事実で後ろ暗い気持ちになってしまう日々を過ごしました。
渡米手続きも控えており、なるべく早く知りたいという意向を汲んでいただき、検査結果は電話でお知らせいただきました。
言われた際は、思わずお腹をさすり赤ちゃんとお別れする選択肢がなくなった嬉しさが1番先にありました。
検査費用は合計368,500円
- FMFコンバインド・プラス(88,000円)
- 絨毛検査費用(280,500円)
相場は病院によって異なるかと思いますが、決して安い金額ではありません。
家族で話し合い覚悟を持って受けた検査でしたので、私たち夫婦にとっては必要経費であったと思っています。
私は検査結果がでた3日後にアメリカに行き、現地で3200gの元気な男の子を出産しました。
今では1歳となり、よく笑いよく動き元気に育っています。
陰性にて気持ちは軽くなるも、不安は尽きない
確定検査を受け染色体に異常がないと結果が出ても、出産まで完全に不安がなくなる訳ではありません。
お腹の中で元気に育っていても、「大丈夫かな?」と気がかりに思う事も多かったです。
その為、検査すること自体に色々な意見があると思います。
検査結果をもとに赤ちゃんと向き合うことに、気後れする気持ちもわかります。
ですが、私のように海外転勤を控えているなどの理由があれば、一度お医者さんに相談してみることをおすすめします。