20代で受けた多嚢胞性卵巣症候群の診断とカウフマン治療の体験談

カウフマン治療生理不順

10代の頃から社会人になるまで、月経不順が続いていた私。

20代後半で産婦人科を受診し多嚢胞性卵巣症候群と診断を受けました。

当時は、すぐに妊娠を希望していたわけでも、予定もありませんでしたが医師と相談し「カウフマン治療」をスタート。

将来の妊娠を考慮し、長期間にわたって自身の身体と向き合うきっかけとなった治療についての体験談です。

現在、月経不調で悩んでいる方やカウフマン治療を検討されている方の参考になれば嬉しいです。

最後まで、お付き合いください。

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結婚後約5年間の不妊治療を経て娘を出産、現在専業主婦で子育てをしています。 家族3人+猫1匹の気ままな生活、家族みんなが元気にすごせるよう心がけています!

気になっていた月経不順と婦人科受診のきっかけ

カウフマン治療生理不順私は、10代の頃から生理不順が続いていました。

正常な月経周期は25~38日とされていますが、私の場合、周期がとても長く2~3か月来ないのが当たり前、半年近く来ないこともありました。

しかし、それ以外に特段異常はなく、痩せ型の体型で初経が来たのも遅く、自分はそんな体質なのだろうと思っていました。

その後、21歳で看護師となり、3交代勤務のため夜勤もスタートしました。

不規則な勤務に、新人として仕事についていけないストレス等も多く、睡眠時間を削って勉強するような生活が続いていました。

相変わらず、生理不順の状態は続いていましたが、良くないとは思いつつも、婦人科を受診することはしていませんでした。

そんな中、カンジタ性膣炎を発症してしまったことで婦人科を受診する機会があり超音波エコーを受診。

多嚢胞性卵巣症候群」と診断を受けました。

多嚢胞性卵巣症候群?排卵できない?将来の妊娠できる?

私が診断を受けた多嚢胞性卵巣症候群とは、卵巣内で卵胞が十分発育せず、定期的な排卵が起こらないために排卵障害となり、月経周期の異常が起こるものです。

卵胞を超音波エコーでみると、未成熟な卵胞(嚢胞)がいくつも連なって見えます。私もこのエコー診断に加え、血液中のホルモン値の結果、月経異常などの症状が当てはまっていました。

多嚢胞性卵巣症候群については、看護学生時代の勉強のでなんとなく覚えてはいましたが、深く知識はありませんでした。

改めて調べてみると、多嚢胞性卵巣症候群は月経異常と、不妊症の原因ともなることが分かり、不安に・・・。

当時、結婚の予定はなかったですが、将来的には自分も結婚して子どもが産めたらいいなとは感じていました。

医師と話をする中で、「あなたは、妊娠できる可能性がないというわけではないからね。」と言葉をかけられました。

妊娠できないと言われた訳ではないけれど・・・不妊症になる可能性がある病気を診断されたのはやはりショックでした。

カウフマン治療開始、どんな薬を使うの?

カウフマン治療生理不順多嚢胞性卵巣症候群を診断された後の治療は、一般的には次のようになっています。

妊娠を希望する場合 妊娠を希望しない場合
排卵誘発
腹腔鏡下卵巣多孔術
耐糖能異常の治療
カウフマン治療
ホルモン療法

当時の私は、妊娠希望ではなかったのでホルモン療法として「カウフマン治療」を受けることになりました。

カウフマン治療は、もともと女性の体で起こっている自然のホルモン周期のように2種類のホルモン薬を内服します。

まずは低温期の月経3日目からエストロゲン(卵胞ホルモン)薬の内服を開始、高温期となる月経15日目からプロゲステロン(黄体ホルモン)薬も開始。月経24日目に2種の薬の内服が終わると、数日後に月経がきます。

カウフマン治療中は、内服薬によって擬似的にホルモン周期を作っているため排卵機能が抑制され排卵はしません。

実際に内服を始めると、その通りの月経周期となり、ホルモンと女性の体の周期とはほんとにうまくできているのだなと感じました。

私の場合、カウフマン治療で内服する薬に関しては副作用症状も全くなかったので大きな不安もなく続けることができました。

本来、女性の体は、卵胞ホルモンや黄体ホルモンが時期に応じて分泌され、子宮内膜の増殖・月経による剥離といったサイクルが起こることでバランスを保っています。多嚢胞性卵巣症候群のように、排卵できず黄体ホルモンが分泌されない状態が続くことで、子宮がんリスクが高まるなどの恐れもあります。

医師からも、「排卵はある程度は薬で調節できたとしても、子宮の状態が悪いと妊娠が難しくなってしまう」といった話を聞きました。

月経周期をきちんと整える事は、卵巣の排卵障害の為だけではなく、子宮内膜の状態を整え、将来の妊娠にも繋がります。

治療はいったん終了、自分の体について知ることが出来た

カウフマン療法は、最低でも6か月から1年ほど続け、休薬して様子をみるといったスケジュールで行われるのが一般的です。

内服を続けて月経のサイクルを作ることで、休薬後にリバウンド効果が起き、自分のホルモンが自然にしっかり分泌できるようになることもあります。私の場合も1年ほどは内服を続けて、休薬し、月経の状況をみて内服を再開しながら治療を続けていきました。

嚢胞性卵巣症候群とカウフマン療法をきっかけに、基礎体温をつけるなど自分の体調管理についても見直すようになりました。

不規則な勤務だったため、基礎体温を毎日きちんと測定するのは難しかったですが、長く続けているうちに、自分の月経周期や体調変化を掴めるようになりました。

カウフマン療法の休薬後、完全に月経周期が整ったという事はありませんでしたが、基礎体温が低温期・高温期の2相性で安定してきたり、月経周期が長めながらも整ってきたりと変化を感じています。

多嚢胞性卵巣症候群は若い女性に多く、見過ごしがちです

カウフマン治療生理不順
多嚢胞性卵巣症候群やそれ以外の婦人科領域のトラブルを抱えている若い女性は多いです。

ですが、仕事が忙しかったり、自覚症状がなかったり、検診を先延ばしにしている方も多いのではないでしょうか?

私もその1人でしたが、早期に多嚢胞性卵巣症候群が発覚しカウフマン療法を受ける事ができました。

治療が完了=完治ではない為、結婚して子どもを持つことを考えた時「不妊治療が必要になったり、時間がかかったりするかもしれない」と交際相手には話したことがあります。

実際結婚後に不妊治療をする事になりましたが、カウフマン療法の経験と基礎体温の習慣があったことで、計画的に考えることができたように思います。

婦人科の受診自体が不安で足が遠のいてしまいがちですが、定期健診はとても大切です。

ご自身のトラブルは早期に発見し適切な治療を受けコンディションを整えておくことをおすすめします。

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