SDGs (エスディージーズ)※このテーマに関する本や番組、イベントなども多く見られるようになりました。(※Sustainable Development Goals (持続可能な開発目標)
「一体何をすれば子どももSDGsが理解できるの?」
「子ども向けにはどんな取り入れ方があるの?」
と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は親子で理解を深められるSDGs関連の絵本を2冊ご紹介します。
目次
【読み聞かせにおすすめ】SDGs絵本その①
『せかいでさいしょに ズボンをはいた 女の子』
(作者:キース ネグレー、 訳者:石井 睦美 、出版社:光村教育図書)
ジェンダーという考え方は少しずつ日本に浸透してきています。その概念を子どもと一緒に知る、考える内容になっています。
メアリーは、自分を非難する大人に強く抵抗し「男の子のふくをきているんじゃないわ。わたしはわたしのふくをきているのよ!」と言い放ちます。
その姿は、大人の私たちにも意志を貫く勇気を与えてくれます。
表紙に見るジェンダー問題
こちらは淡い色使いと、親しみやすい挿絵、ひらがなで書かれた絵本です。
表紙のイラストから「どうしてこんな顔をしてメアリーを見ているんだろうね?」とお子さまの興味をかきたててみましょう。
想像できないお話の展開に意識を向かわせるチャンスに繋がると思います。
ズボンをはいたら笑われる?スカートをはくのは女の子だけ?
現代の子ども達は「女の子がズボンをはくのはダメ」なんて言いません。
では「男の子がスカートをはく」ことはどうでしょう?
- ピンクのランドセルを男の子が選んだらどう感じる?
- 黒いランドセルは男の子専用?
- 学校や会社で制服のズボンやスカートは選べる?
- 女の子が「ぼく」って言ったらダメなの?
この絵本は、お子さまにとって身近な「ズボン」や「スカート」が関わるストーリーが助けとなり、一見難しそうな「ジェンダー」という概念も解きほぐされていきます。
お父さんお母さんの体験談なども交えて親子の話題にSDGsを取り入れてみてはいかがでしょうか。
【読み聞かせにおすすめ】SDGs絵本その②
『捨てないパン屋の挑戦 しあわせのレシピ』
(著者:井出留美、出版社:あかね書房)
こちらは主に食品ロスについて考えるきっかけとなる絵本であると同時に、2022年の「青少年読書感想文全国コンクール課題図書」に選ばれた作品です。
パン好きを魅了する表紙と読みやすい文体
パンの素朴さがそのまま印刷されたようなシンプルな装丁で、真っ白な表紙に大きなカンパーニュの絵が描かれています。本文中に写真が掲載されているパンにそっくりで、今にも焼きたてのいい香りが漂ってきそうです。
1~数章を何日かに分け「続きは明日」と締めれば、翌日の読み聞かせタイムも楽しみになるでしょう。
芋づる式に現れる問題、問題、また問題!
この本に出てくるパン職人、田村さんの悩みは1つ。それは「(愛情込めて焼いたパンを)捨てたくない」ということ。
ところがこの1つの悩みを完全に解消するためには10も20もやるべきことがあった、という大切な気づきに、田村さんだけでなくわたしたち読者も直面します。
様々な葛藤や出会いを経てたくさんの問題を1つずつ解決し、ご夫婦で「捨てないパン屋」になった田村さん。「捨てたくない」という気持ちから出発し、豊かな人生を手に入れます。
読み聞かせをきっかけに、自分が踏み出せる第一歩を考えてみよう!
この絵本をきっかけに、お子さまと一緒に「食べ物をすてること」について考えてみませんか?
それを日々積み重ねていくことで、自分の生活に変化がもたらされるはず。そしてそれを親子ともに肌で感じられるのではないでしょうか。
絵本からSDGsへの理解を深めよう
読み聞かせや読書は、親子のコミュニケーションの定番ともいえます。
その中でSDGsを一緒に学び、計画し、実行していく工程はともに成長が期待できると思います。
お子さまの年齢に合わせて、興味のあるテーマを見つけ親子で共有し話し合ってみましょう。
きっと、関心が高まり学びのチャンスに繋がると思います。
是非、図書館や書店で一緒に探したり読んだりしてみてくださいね。