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産婦人科の選び方:良い産婦人科って?安心して出産するために
妊娠がわかると産婦人科の存在がとても重要になってきます。
妊娠期間から出産当日、そしてその後のケアまで、およそ10ヶ月もの期間のお付き合いになるのですから当然ですね。
家の近所にある、自分の希望する出産スタイルを受け入れてくれるなど、他にも様々な理由で、それぞれが産婦人科を決めると思いますが、選ぶ際に押さえておきたいポイントが幾つかあります。
まわりの人が良いと言っていても、自分の希望とはなんだか違う。近所だからと言っても、結果苦痛だった。など、様々な意見があるようです。
そこで、そもそも出産が出来るところってどんなところ?更に、選ぶ上での重要なポイントは?という基本的なところを数回に渡ってお話ししたいと思います。
出産出来る事が最低条件!
「そんなの当たり前でしょ!?」と思われるかと思いますが、意外とこれを解っていない方がいるようです。
まず、産院、つまり産科をやっているかどうかが重要です。
婦人科だけの表示では、婦人科検診や疾患の治療などはしていても、出産を受け付ける産科はしていませんという場合が多くあります。
妊活をしながら、実際に妊娠した場合にはどこで出産しようと考えた時に、近くに婦人科の表示の看板があったなと思っていたら産科はやっていなかったという場合もあります。
ちゃんと、産院かどうかをチェックしましょう。
ではどんなところで出産出来るの?そのメリットやデメリットは?
出産が出来る産婦人科、もしくは産院と考えた時、大きなチョイスは全部で4つあると考えてください。
その1.病院
日本では、小さなクリニックの事も病院と呼ぶ方が多いように感じますが、通常、病院と言ったらそれは、ベッド数が100床以上ある大きな医療機関の事を指します。
その中でも、複数の科が揃った総合病院と、大学の附属で様々な研究を行う大学病院があります。
いずれも医療設備が充実し、万が一のケースに対応しやすいというメリットがあり、大学病院ではNICU(申請集中治療室)がある場合もあるので安心です。
一方、規模の大きい病院という場所に共通する悩みとして、待ち時間が長い、予約が取りずらい、また検診してくれる医師が必ず毎回同じとは限らないなどのデメリットも考えられます。
更に、家族や親族の出産立ち合いをNGにしている場合も少なくはなく、逆に大学病院では研修医達の立ち合いがあったりと、自分の希望が通らなかったり不快に感じる事があったりという事も考えられます。
その2.産婦人科医院
こちらは、ベッド数が20床以上の産婦人科専門医院です。
設備や医師の数、また出産のスタイルはそれぞれ変わってきます。
検診から出産まで、同じ医師が担当してくれるケースが多い事、そして看護師達とも距離が近く、精神的に安心出来ると言えるでしょう。
医院の中でマタニティヨガなどのクラスを開催しているところも多く、リラックス出来るという方が多いようです。
しかし、リスクの高い出産は受け付けてくれない場合が多い事、そして万が一何か問題が発生しても、病院程は医療設備が充実していない、大学病院のように最新設備が揃っていないというケースがほとんどで、その場合は病院に搬送されることになるでしょう。
その3.個人クリニック
こちらはいわゆる、町のクリニックで、ベッドの数は20床未満。家の近所にあるとすぐに行ける事、自分の住む町で産めて家も近いから安心。
しかし、オーナーである医師のスタイルが色濃く出るのも特徴です。家が近いからと言うだけで選んだら、自分のスタイルと何だか違った・・・医師と相性が合わなくて精神的に嫌だ・・・などの感想を持つ方もいます。
また、助産師が主導している場合も多く、やはり、リスクの高い出産対応はNGな場合、そして万が一の緊急事態には対応出来ず病院へ搬送という事になるでしょう。
その4.助産院
助産師さんが開設している施設で、ベッドの数は10床未満。こちらは、自然分娩をしたい人に人気です。
助産師さんとの距離が近く、妊婦さんに寄り添ってくれるのが嬉しい施設なのですが、デメリットもあります。それは、自然分娩をしたい人に人気、逆に言えば自然分娩しか出来ない、つまり助産師には医療行為が認められていないという事でもあるのです。
なので、検診等は病院やクリニック等で受ける事になります。
また、身体が丈夫で自然分娩が問題なくできる妊婦さんのみ受け付け可能というところが多く、リスクの高い出産だけでなく、双子の出産、高齢出産やそれまでに帝王切開での出産をしている妊婦さんも受け入れてもらえないという事も多くあります。
まとめ
このように、出産をする場所となる産院は、それぞれのメリット・デメリットを持っています。
アットホームな雰囲気で出産したい、万が一問題が起こった時にすぐ対応してくれる所で出産したいなど、自分の出産に関する方針を固め、それぞれのメリット・デメリットを全て考慮しながら考えると、自分に合った産院選びが出来ると思います。
参考になれたら嬉しいです。次回は、産院を選ぶ重要なポイントについてお話ししたいと思います。