幼稚園や保育園との生活とは異なり、小学校入学を期に親子のライフスタイルは変わります。
特に小学校1年生への入学によって起こるライフスタイルの変化は様々な問題の原因となります。
そのことを「小1の壁」といいます。
「小1の壁」には、子供の問題と親の問題の二つが挙げられます。
入学後に子供は集団生活が始まり、登下校や身支度など一人で行動しなければなりません。
親は出席するべき行事が増えたり、子供達が新しい環境に慣れるまで宿題や明日の準備などのサポートも必要になります。
また、一般的に登校時間が幼稚園や保育園より遅く、帰宅時間は早いのが小学校です。
働いているパパとママにとって、登校の時間、放課後・長期休みの預け先の確保が出来ず働き方を見直すなどの悩みにも直面します。
「小学校1年生は毎日宿題があるの?」
「学校行事が多く、有給がなくなるって本当?」
「ランドセル選びや入学準備っていつ頃から始めたらいいのかなぁ?」
「フルタイム勤務を続ける為に何をしたらいいのかな?」
小学校生活がスタートする前は子供の成長に期待をしつつも、幼稚園や保育園と違い学校での様子が伺え知れないので不安も入り混じった気持ちになります。
入学後に「働きづらさ」を感じるママ達も非常に多く、社会的な問題のひとつとなっています。
この課題を少しでも解決できるように、プリママーズでは「小1の壁」に関するアンケートを実施し、ママ達の意見を広く募集しました。
(※2020年01月08日~2020年01月13日ランサーズで実施)
アンケートの回答内容をまとめてみると、「小1の壁」を乗り越える為に現役のワーキングママ達は入学前から情報をリサーチし、「安全な子供の預け先の確保」や「働き方の選択」を行っているという事が分かりました。
今回は、「小1の壁」に直面して大変だった実際の体験談を基に、学童を利用した解決方法や入学前に事前にできる準備などをピックアップしてご紹介します。
子供も親も気持ちよく新学期を迎えたいと思っている方にぜひ読んで頂きたい内容になっています。是非、最後までお付き合いください。
目次
小1の壁を身をもって感じた入学後に直面して大変だった事とは!?
「小学校に上がると子育ても親から手が離れて楽になるよ」と声を掛けらた経験はありませんか?
確かに、赤ちゃんの頃よりも子供は1人でできる事が増えます。
年長クラスになると、子供の世話からも手が離れ「働きやすくなった」と感じ、時短勤務からフルタイム勤務へと移行するワーママもいらっしゃいます。
ですが、今回のアンケート回答をまとめると、小学校入学後はフルタイム勤務を続けるのは難しく、現実はそう甘くはないという事が分かりました。
「小1の壁」は学童保育(子供の預け先)の確保だけではありません。
具体的にどのような問題に直面するのかご紹介します。
ランドセルは、選ばなければいつでも購入できますが、人気のランドセルは1年前から予約が始まったりメーカーで販売の対応が異なります。
ラン活は早めに、文房具や入学式の服などは1月または2月頃から準備するのがベストです。
集団・自由登下校など環境によって異なりますが、一人での登下校はママ達の不安要素の1つでもあります。
入学前にランドセルを背負って通学路を実際に歩いて練習を繰り返し、交通事故防止に努めているママ達もいます。
公立学童・民間学童・放課後子供教室と分けられています。
預かり内容に違いがあるので、ライフスタイルに合う学童を選ぶ必要があります。
また、希望しても定員オーバーによって利用できない学童待機児童も社会的に問題になっています。
学童の利用や、祖父母を頼る、長期休暇のみ時短勤務を要望するなどの選択が必要になります。
また、給食がないのでお弁当作りや夏休みの宿題のサポートも加わります。
学級閉鎖になると自宅待機になり、その場合でも午前中から学童は預かってくれないのです。
夕方から学童は通常運営していますが、学級閉鎖になったクラスの子供達は症状がなくても感染防止の理由によって受け入れてくれません。
小学校1年生は1人でお留守番も心配です。
緊急の預け先の確保、職場の理解なども必要になります。
連絡帳や時間割、学校からのお便りを確認し忘れ物がないかサポートも必要です。
明日工作で使う、「牛乳パックがいる」「サランラップの芯がいる」などの急なリクエストにも答えなければいけません。
平日行事も多く、会社を休まざる負えない事もあります。
半休や早退を利用するなどの出席の段取りをつける必要があります。
「お友達は出来たかな?」「楽しく過ごしているのかな?」と気になります。
小学校入学後は子供からの情報からしか学校での様子が伺い知れないので毎日のコミニケーションがより大切になってきます。
きょうだいの季節行事のスケジュールが重なる事も増え、綿密な毎日のスケジュール管理と年間のスケジュール管理が必要です。
親も子も想像を超えた生活の変化で新しい悩みが増える
幼稚園や保育園の頃とは大きく環境が変わるタイミングなのが小学校に入学する時期です。
母親が、仕事を諦めたり転職など働き方の選択を迫られる時期でもあります。
小1の壁は国の課題でもありますが制度は充分行き届いているとは言えません。
アンケートで「小学校に入学後(小1の壁)大変だと感じた状況を教えてください。 」という質問に対して、回答頂いた内容の中には「学校生活の悩み」や「仕事と子育ての両立の悩み」「学童の悩み」が多数寄せられていました。
【学校生活の悩み】
- 子供が給食をあまり食べない
- 拘束時間が増えて疲れはててしまわないか心配でした。
- 友達との遊び方。宿題をするタイミングが違うこと。
- 授業参観や懇談会、家庭訪問など平日の行事が思っていた以上に多い。
- 早生まれもあって周りの子ども達と同じペースで授業をついていくのが難しかったです。
- 学校の授業についていくのが大変でした。幼稚園の先生のように手取り足取り一人一人に時間をとってくれるはずもなく、分からない子は置いてきぼりでした。
- 学校からの行事や持ち物等の連絡が遅い。「来週参観あります」「明日エプロン要ります」など、仕事してたらありえないような連絡が結構ある。
- 娘が入学と同時に引っ越しだったのでお友達も一からだったのでどんな子供たちと生活をするのか?心細くないか?など不安でした。入学後早々に通学路が同じ子たち3人と仲良くなったが3対1で娘がターゲットにされ、いじめにあった。
【仕事と子育ての両立の悩み】
- フルタイム勤務だと、授業参観に行けず学校での様子が分からない
- 子供の帰りと仕事の終わり時間が合わなくてすれ違う時間が多く不安になった。
- まだ一人で留守番ができないので、下の子の保育園の送迎に支障が出ることがあります。
- 思ったよりもイベント事が多く、集中している月などもあり、仕事の休みを調整するのが大変でした。
- 在宅仕事から正社員に切り替えようとしていたのですが、5時に迎えが必須・体調不良時は不可・振替休日などは平日でも預かりなしなど制約が多く諦めました。
【学童の悩み】
- 学童の運営についてよくわからなくて困りました。保護者主体の運営ということで仕事持っているのに保護者が会長副会長となって運営していくのが大変でした。
- パートタイムをしていますが、子供が帰ってくるまでに仕事を終わるのは難しいので、学童に入れようと思いましたが、学童に子供が行きたがらない時もあり、その時はどうしようか悩みました。
- 学童保育に入れなかったため、短縮授業や長期休みの時に留守番させないといけなかったこと。
実際に学童を利用しているママにメリット・デメリットを伺ってみました
働くママ達にとって一番の悩みは「放課後の過ごし方」です。
仕事と子育てを両立したい時に頼りになるのが学童保育。
次のリストは、現役で働くママ達に学童を利用する上でのメリットとデメリットについて回答を頂きました。
- 宿題を見てくれる事。
- 子供の安全が確保できる。
- お友達と一緒に過ごしている為、ひと安心。
- 学童利用することで友達ができやすいと思う。
- 他の学年の子とも仲良くなれることや安全面です。
- 学童を利用したら、1人で留守番しないので安全面では安心できます。
- 利用料金が結構かかることです
- 学童希望者が多いため利用を断念しました。
- 夏休みのお昼寝強制に違和感を感じ、退所しました。
- 学童保育で子どもが飽きてしまいがちであることです。
- 学童が6時まで預かってくれるなら働けたのになと思います。
- 収入と学童の費用を考えたらあまり効果がないこと。役員の仕事が増えること。
- 長時間大勢でいるのが子どもにはストレスだったようで、ケンカが多かったです。
- 学童を利用したかったのですが、パートのわが家はダメだそうでフルタイム勤務の方を優先にされていました。
最大のメリットは子供の安全を確保できるという事
学童保育には種類や特徴がありますが、働くママ達にとって子供が安全に放課後過ごせる環境を整えられるという事が学童保育の最大のメリットです。
地震などの自然災害時や誘拐など、1人でお留守番していると子供の安全が確保できません。
学童保育を利用している事で子供の居場所を親が把握し、頼れる大人も側に居るという事も安心要素に挙げられます。
学童保育は、夏休みなどの長期休暇も学童保育を利用でき、学習時間も確保されています。
フルタイム勤務を続ける事を諦めなくても預かりの時間を延長できる学童保育も増えています。
仕事と両立を続ける為には学童保育は欠かせない時代になっています。
預かり時間の条件や学童の生活が合わない子供もいる
思わぬ盲点なのが学童の預かり時間の条件やルールです。
夕方は閉まるのが速く、休日などは預ける時間が遅いのが学童の特徴です。
「出勤時間や退社する時間と合わない!」と、悶々と頭を抱えるのが親と子供のタイムスケジュールです。
預かり時間を延長できる学童保育も増えていますがサービスが充実している施設は料金も高くなります。
その他にも、おやつの時間はありますが、給食はないので休日はお弁当が必要になるケースや、子供が学童保育の生活にストレスを感じ行きたがらなくなるというデメリットも挙げられていました。
6歳の子供は環境の変化に敏感です。子供は順応性が高いですが新生活にストレスを感じる事もあります。
また、学童保育の利用者の増加によって待機児童も問題になっています。
子供が健やかに過ごせる施設を選ぶのも親の務め、住んでいる地域で利用できる学童保育の保育内容や費用、運営元などをあらかじめ確認しておく事が大切です。
学童を利用していないママ達に放課後の過ごし方について伺ってみました
学童保育の待機児童は増加傾向にあり社会問題になっています。
定員オーバーで当てにしていた学童保育が利用できない事も小学校入学前に想定しておかなければなりません。
次のリストは、学童を利用していない理由と放課後の過ごし方について回答を頂きました。
- 祖父母の家が学校の側なので、学童代わりに利用
- 専業主婦のため、自宅で子供たちと一緒に宿題や課題をやっている
- 子供が嫌がるから。家にいる方が良いと言って家でゲームしている
- 夏休みのお昼寝強制に違和感を感じ、退所しました。放課後は祖母がみています
- 学童に入れなかった、放課後はボランティアの校庭開放や自宅で過ごしていました
- 待機児童になって入所できなかったので。留守番、友達と遊ばせる、図書館、習い事をして過ごしています
- 放課後は、小学校にすぐ近くの自分の実家で、ひいおじいちゃんと、ひいおばあちゃんと楽しく過ごしています。
- 学童が6時まで預かってくれるなら働けたのになと思います。今は週二で習い事、それ以外は子供は友人と住んでいるマンション内で遊んでいます
- 学童希望者が多いため利用を断念しました。放課後は習い事がある日は行き、ない日は学校が校庭を開放していたので遊んで帰ってきていました
- 学童を利用したかったのですが、パートのわが家はダメだそうでフルタイム勤務の方を優先にされていました。なのでなるべく子どもが帰ってくる時間に合わせて仕事を切り上げています。放課後は習い事やお友達と遊んだりしています
- 登校後に出勤し、下校前に退勤できる職場で働いているので利用していません。日によって短縮下校という日もあるのでその時は義母の家に帰るようにしています。帰宅後すぐ宿題を終わらせるのが我が家のルールです
自分の子供が学童保育の待機児童になる可能性は誰にでもある
働く女性が増え、学童保育を利用したいご家庭も増加しています。
学童を利用していない理由として待機児童になり加入出来なかったという回答が多数寄せられています。
また、学童保育の生活が子供に合わなくて退所する事も珍しくなく、他には子供が1人でお留守番する事を望むケースもあるという事が伺えました。
放課後の過ごし方については、祖父母のサポートを借りたり、習い事や校庭を開放している日を利用しお友達と過ごしています。
その他にも、親が学童を利用しないで仕事を辞める、働き方を変えるという選択を迫られるのも小1の壁の1つです。
学童選びのポイントとは!?
安心して遊び&生活の場を提供する児童福祉法上の事業、それが学童保育です。
学童保育の正式名所は「放課後児童クラブ」。
学童保育には公立と民間があり、公立は運営を民間に委託する公設・民営と2種類あります。
公立学童は料金も安く、多くが小学校の中に併設されているので校庭でも遊ぶことができ、預かり時間は最長18時まですが、19時までの延長が可能なところが増えてはいるようです。
民間学童は公立学童と違い延長保育が充実しており、子供達が行うカリキュラムも充実していて習い事への送迎も可能、働くママにとっては手厚いサービスが魅力的ですが料金は公立よりも高くなります。
■預かり時間
■学童保育の休校日
■長期休みの対応
■宿題のサポート
■カリキュラムの充実度
■学童の設置場所
■習い事の送迎
■有料のお弁当サービス
学童保育を利用する際は公立と民間の内容を比較し、説明会や見学にも足を運びましょう。
また、誰でも利用できる「放課後子ども教室」もあります。
指導員はボランティアの方々なので宿題のサポートやおやつの時間はありませんが、17時まで利用できます。
学童保育や放課後子ども教室にはそれぞれに特色があり、メリットとデメリットがあります。
ご家庭のニーズに合わせて事前にリサーチしておく事で、子供達がびのびと楽しんで成長できる学びの場が見つかります。
ファミリーサポート&病児保育へ登録、個人賠償責任保険へ加入しよう
想定外に子供の世話をしないといけなくなるイザっと言う時とはどんな時でしょう?
「学級閉鎖のお知らせが届いた」
「残業になり、お迎えに間に合わない」
「公園でお友達と遊んでいたら怪我を負わせしまった」
インフルエンザや風邪などによって学級閉鎖になると病気の症状があってもなくても自宅待機になり学童保育も利用ができません。
そんな時に頼りになるのがファミリーサポートや病児保育です。
感染症が流行する冬は定員オーバーで利用できない事もある為、複数登録しているママ達もいます。
個人賠償責任保険は、日常生活での偶然な事故により、お友達にケガをさせたり、ゲーム機などを破損してしまった場合に利用できます。
月額の保険料も数百円~とお手軽なので、加入しておくとイザという時に安心です。
自治体が主体となって運営している、地域での子育てを助け合う活動の事。
依頼できるサービスの内容は自治体によって異なりますが子どもの送迎や預かりなどの依頼に対応。
病児・病後児の預かりを実施している自治体もあります。
■病児保育・病後児保育
子供が病気にかかった時に家庭で看病が出来ない時に利用可能。
学級閉鎖にも対応できますが定員オーバーで利用できない事もあります。
■個人賠償責任保険
子供同士のトラブルからお友達に怪我をさせてしまったり、お友達の玩具やお店の売り物を破損してしまった時などその損害を包括的に補償してくれる保険。
放課後のトラブルを防ぐ為に加入しておくと安心です。
働き方を変えざるを得ないワーキングマザーの現状
「入学式前から学童に通えるの?」
「入学後は何時に授業が終わるの?」
「給食はいつからスタート?午後授業はいつから?」
新1年生の入学が控えていると、知りたい事が山ほど出てきます。
次のリストは、小1の壁によって働き方を見直した理由についての回答です。
- 子どもの習い事を優先したため
- 保育園に比べて圧倒的に預かり環境が悪い
- 休みや早退がある程度取りやすい職場に就職し直しました
- 日祝の子供の預け先が確保できなかったので転職しました
- 放課後は自宅で過ごしたいと言う子供を1人に出来ないから
- 勤務時間を子どもが帰ってくる時間に合わせて短くしていました
- ある程度休みや早退がある程度取りやすい職場に就職し直しました
- 子どもにとって大事な時期。サポートする必要があると思い働き方を見直しました
- 9〜17時の会社に就労予定でした。しかし学童の迎えの問題がどうしても解決できなかったため、就職を諦めました
- 保育園と違い、学校での出来事を聞いてあげることがすごく大切だと思ったので娘と対話することを優先に過ごしました
- 他に子どもを見れる人がおらず、自分しか何とかできる人がいなかったからです。主人も出張が多く家をあけることが多いので時短勤務に変えました。
- 時間の折り合いがつかないこと。学校側が五時の迎え厳守というなら社会が4時に終業する、逆に五時に終業というなら迎えを6時でもいいようにするなど、社会の仕組みとしてまだまだ働きにくいなと思いました
- 幼稚園では預かりがあり、5時まで働くことができましたが学童に入れなかったので時短勤務に変えました。小一を1人でお留守番させることは不安でしかありませんし、何かあったら困るので収入は減りましたがいまは時短勤務です
- 小学校に上がったらかといってすぐに手が離れるわけではなく、幼稚園の延長上のようなものですし、その割には宿題のチェックやPTA行事への参加など親の負担が増えたのが原因だと思います
次のリストは、働き方を変えなかった理由について回答を頂きました。
- 上の子と一緒にお留守番をしている
- 習い事を始めるなど工夫することで対応出来た
- もともと、パート勤務なので、放課後は一緒に過ごせた
- もともと短時間の仕事のため、留守番などで乗り越えた
- 働き方は変えていませんが、食事の献立は1品減りました
- 勤務形態を変える事が出来ない為、お留守番をさせている
- これからお金が必要になると思ったので、フルタイム勤務を継続しました。放課後は祖父母の家で過ごしています。
- 学童に預ける事が出来たけれど、子供が行ってくれない場合は安全を考えて働き方を考えなければならない気がしています。
ワークライフバランスを保てる働き方を選ぶ
入学してからしばらくは午前中に下校する学校が多く、給食も始まりません。
学童保育は入学式前から利用できる施設が多いので「慣らし学童」も可能ですが、学校生活と学童保育の環境に慣れるまでには親のサポートも必須です。
時間に融通が利くお仕事をされているママや、上のお子さんがいるご家庭では、ひとりでのお留守番の必要がなく働き方を変えず対応しています。
将来の教育費が必要なのでフルタイム勤務を続けていると回答を頂いたママも、お子さんは放課後祖父母のご自宅で過ごしているのです。
ワークライフバランスは「仕事と生活のバランスがとれた状態のこと」を指します。
働き方を見直しているママ達の多くは「子育て」と「仕事」の両立を続ける為にベストな方法を選んでいるのです。
子育てと仕事の両立を支援している企業も多くなり、入学を期に転職する方や職場に理解を求めるママ達も増えています。
学童保育やファミリーサポートを上手く活用して安心して働ける環境を整える事も共働き世帯が直面する小1の壁です。
子育てと仕事を充実させる為に、「こんな風に子育てと仕事を両立したい」と、まず自分の心の声に耳を傾け理想のプランを家族に相談しましょう。
そして、小さな目標を一つずつクリアする事で小1の壁を乗り越える事が出来ます。
小学校入学「前」に各家庭でできる対策とは?
子供も親もスムーズに小学校生活が始められるように、余裕を持って準備しておくことが大切です。
次のリストは、「入学前から準備やリサーチしておくべきこと」について現役ママ達から回答を頂いた内容になります。
- 近隣の習い事
- 学校の下校時間
- 和式トイレの練習
- 学校や学童の雰囲気
- 近所の同級生の有無について
- 家での勉強時間を決めて勉強してもらう
- 学童(内容)と保護者会(出席状況や役割)などです
- 小学校の年間スケジュール。会社の有給休暇の取り方の確認
- 子どもが入学することを職場の人に話して根回しをしておくといいと思います
- 学童に入れる場合は、係などの仕事がどれくらいあるか、調べておいたほうがいい
- 長期の休みが多くなるため、その期間、どうするかを夫婦や親兄弟と話し合う必要がある
- 通学路のチェック、学童や教育費に年間どれくらいお金がかかるのかを把握すると楽だと思います
- 最低限のあいうえおの基礎、数字の知識をある程度は把握させてからの入学をオススメいたします
- なんといっても留守番、一人でどこまで行けるのか、近隣の危険個所の確認、緊急時の連絡方法の確認
- 道順、交通量の多い場所ではふざけずに歩くこととか何度か一緒に歩いて気付いたことを子どもと確認しました
- 入学する前に、体調不良のときのサポートや振替休日の際の有給が取りやすいかなどは調べておくべきだと思います
- 職場の理解はものすごく必要でした。娘の心を優先する上で職場の理解が得られず私自身が嫌がらせにあったり、職場を変えざるえなかったりしました。
- 急な休みがとれるのかと、病理保育に登録しておくのは必須です。あと複数のサポートセンターの登録も必要です。冬になるとサポートの方が足りなくて断られることがおおいので複数の選択肢がいります
入学前から学習面と生活面の準備を始めるママが多い
「小学校の勉強についていける?」
「登下校の交通ルールを理解できてる?」
「学校や学童の雰囲気や料金、保護者の役割はどれくらいあるの?」
幼稚園や保育園とは違い、子供が1人で行動しなければならない事が増えるのでママ達は何かと気がかりです。
学習面では、小学校の英語教育は浸透していて、プログラミング教育も小学校から導入されようとしています。
親世代のゆとり教育の頃とは異なり、授業のスピードも速くなっています。
1年生の勉強では「あいうえお」が書けない前提で授業がスタートしますが、時計の読み方やひらがな・数字の読み書きを遊びや絵本を通して入学前から取り入れているママ達もいます。
生活面では、毎日利用する通学路を入学前からランドセルを背負って練習。悪天候の日も繰り返し行い交通ルールをしっかりと教えています。
働くママ達は入学前から、学童保育の説明会や見学に行き、親が参加すべき役割なども事前に伺っています。
その他にも、職場への理解を求めたり、緊急時に頼れるファミリサポートなどの利用も見合わせておくなど多くのアドバイスを頂きました。
新生活をスムーズにスタートする為に、親子共々入学前から時間を見つけて備えておくと安心ですね。
リアルな「新一年生あるある」トラブルの解決策とは?
子供達はママが困惑するような摩訶不思議な行動を取る事もあります。
続いてのリストは、小学校に入学してみなければ分かり得ない「小学校1年生、あるある」について回答を頂きました。
- 雑草を持ち帰る
- 洗濯物が増える
- プールの後に眠くなる
- 予定帳を書き忘れてくる
- 服が真っ黒で毎日かえってくる
- ランドセルを持たずに登校する
- 学校の様子をなかなか教えてれない
- 連絡帳に宿題や持ち物を書いてこない
- 宿題を学校に忘れてしまうことがあります
- お箸とナプキン、プリント、連絡帳を出さない
- 忘れ物があっても働いていると届けに行けない
- 友達の教科書など持ち物を持って帰ってきてしまう。
- 物の紛失が多い、疲れてくると対人トラブルが増える
- 友達と約束をしても、時間も場所もあいまいすぎて出会えない
- まだまだ自分で準備ができない、思ったより早く帰ってくる、登下校が不安しかない
- 簡単な基礎問題を乗り越えるか、乗り越えないかで、基礎の大切さを見失う年代だと思います
- 友達迷子(笑)仲いい子=今だけ仲いい子(笑)と思いながらも、子供自身が性格悪くならないように…いい友達関係を築いていけるようにアシストする
- 濡れたものをランドセルにそのままいれてきて教科書とノートが濡れてしわしわになります。冷凍庫で冷やすといいよとお友達のお母さんが教えてくれて助かりました
子供の連絡帳が解読不能?!知っておくべき小1の予想外の行動集
子供達が記入する連絡帳は一生懸命書いてあっても解読が出来ない、そんな洗礼も待っています。
持って行かなければならない物を忘れるのは日常茶飯事なので持ち物チェックやサポートも欠かせません。
ランドセルや学用品の配置を子供の目線で配置し、身支度ができる環境作りも大切。
子どもが小学校で使う消耗品(消しゴムやマスク、セロハンテープ)などは買い置きしておくと助かります。
また、時間割も各クラスで異なるので同じクラスにママ友が居るとイザっという時に情報交換ができ強い味方になります。
小1の壁は入園前からの情報の収集によって乗り越えられる
小1の壁を乗り越える為には、「備えあれば憂いなし」です。
入学前後にはどのような生活が立ちはだかっているのか把握しておく事で事前に準備しておく事ができます。
「小1の壁ってなんだか大変そう」と漠然とした不安は具体的な問題点を理解する事で解消されます。
働くママは、小1の壁を乗り越える為に「いまの働き方をこんなサービスを利用して続けよう」と期間を決めて検討し解決策を見出していました。
最後に、小学生のお子さんを持つ現役ママ達から「これから小学校入学を控えているお母さんへのアドバイス」を紹介します。
【仕事へのアドバイス】
- 仕事と子供のバランスを家族できちんと決めておくことが大事です。
- 子育ては大事ですので時間が合わない職場は辞めて融通が利く職場に変えた方が良いと思います。
- 学級閉鎖などで会社に行けない時の対処策を考えておいた方が良いと思います。
- 学級閉鎖や警報時、行事後の代休など、イレギュラーな休みがボンボン出てくるので、その時の預け先の確保が必要!保育園や幼稚園と違って、先生やママ達との接触が激減するので、情報収集のためのママ友ネットワークはある程度必要です。
- 子供に異変が起きたときに一番に気づいてあげられるのが母だと思っています。この時だけだからと言い聞かせて、可能であれば時短勤務なりパートにするなどにしてそばにいてあげてください。小学生になって環境がかわると不安な子はたくさんいます。お金よりも大事なことがあるので今の時期はと割り切ってください。
【子育てへのアドバイス】
- PTAは一年生でしたほうがよい地域もあるので要確認です。
- 親のサポートが必要な時は子供の側で見守ってあげてください。
- 子供が寂しくないように一緒にいる時間をなるべく多くしてあげてください。
- 周りからしていただける手助けはありがたく、素直に受け入れましょう。
- 入学して半年くらいすれば友達のつながりや生活スタイルが決まってくるので、それまでを頑張ってください。
- 各学校によって特色はだいぶ異なるので入ってみないと分からないことが多いですが、できれば保育園、幼稚園時代に同じ学校の先輩ママと友達になれると非常に心強いです。
- 一人で抱え込まずに、先生やお友達のママにオープンに相談することをお勧めします。
- 不安はたくさんあると思いますが、子供の世界が広がって行くことを抑えないように導きつつ見守ることができればいいなと思います。
【学童保育へのアドバイス】
- 学童のことや小学校のことを少しでもリサーチできたらいいかなと思います。
- 学童を利用する際は、上の学年の子供の様子など、運営の様子をしっかり聞いた方がいいです。上級生とトラブルになってやめた知り合いもいます。
- 学童では何年生まで預けられるのか確認しておいた方がいいと思います。児童館での預かりがある地域、民間学童なども視野に入れておくともしもの時に移動しやすいです。
小1の壁で悩むママは、あなただけではありません。
1人で悩みを抱えこまず、夫婦のチームプレイや周囲のサポートを利用する事で「小1の壁」は解決策が必ず見つかります。
まずは肩の力を抜いて、リラックス。
新生活を笑顔で過ごせるイメージをしながら親子でできる事からゆっくり準備していきましょう。
幼稚園や保育園に通われているお子さんやママ達が、落ち着いた気持ちで晴れやかに入学式を迎える事が出来ますように。
プリママーズでは今後も子育て中のママ達に役立つ情報を発信していきます。
ご協力いただいた方たちには大変感謝しております。
今後も、プリママーズでは「小1の壁」に関する体験談を皆様と共有し紹介させて頂く予定です。
小1の壁に関するアンケートにお答え頂ける方はこちらまでお問合せ、ご協力のほどよろしくお願いいたします。