もしも、切迫早産と診断された場合原因は分かるのでしょうか?
それとも、兆候が表れてから診断されるのでしょうか?
さらに、入院や手術となる場合は不安で仕方がありませんよね。
私は切迫早産と診断され「入院」「手術」のどちらもしているので、自身の経験に沿って紹介していこうと思います。
目次
切迫早産には自覚症状がないケースもある
切迫早産の症状は人それぞれ、ある、ないと断定することはできません。
だいたいの場合は出血やお腹の張りが主な兆候と言えます。
ですが、子宮頸管無力症のように、自覚症状がないケースもあり油断大敵です。
私が直接助産師さんから言われたことですが、「お母さんが少しでも変だと思えば、それは異常事態。」だそうです。
健診では問題がなくても、変だと思い夜間や時間外に受診したところ、異常事態が起こっているというケースを何度も助産院さんは経験してきたと伺いました。
分かりやすく切迫早産の症状をまとめると「出血」「お腹の張り」「腹痛」などですが、それ以外にはお母さん自身の直感が当たると事もあります。
正常な妊娠かどうかを確認する為にも「何かいつもと違う」と感じたら医療機関に相談してみましょう。
初めての妊娠中、異常を感じたらすぐに医療機関に相談しましょう
第一子を妊娠中の21週4日の検診までは異常がなく安心して過ごしていました。
しかし翌日、朝から軽い生理痛のようなお腹の張りが数分おき、数時間おきにあり、夕方には数分おきに規則的な痛みがあり家事も出来ず病院へ。
かかりつけの婦人科が休診日だった事から分娩予定の大きな病院で診察を受けました。
到着した頃は、子宮口は閉じており赤ちゃんも元気なため「貼り止め薬」のウテメリンを処方され帰宅。
自宅に帰宅後、腹痛が収まる事はなく深夜に3分間隔で我慢できるか出来ない痛みを感じ、再度病院へ。再度受診した時には、手遅れでとてもショックでした。
今思えば最初に受診した時に強く入院をお願いするか、別の医療機関を受診したら結果は違ったのかと何度も後悔しました。
この経験から、第二子を妊娠中はより慎重に「何かいつもと違う」と感じたら医療機関に相談する事にしました。
「早産」と「切迫早産」とでは、全く違う
よく、混同して認識されがちの「早産」と「切迫早産」とでは、全く意味が違うのをご存知でしょうか?
まず、早産とは正期産(37週0日)より前に出産をする事、正確には、22週0日から36週6日までの出生を総じて早産と呼んでいます。
これに対して、切迫早産とは、早産と同様の期間中にお腹の張りや強い痛み、不正出血などの症状が出て「出産する直前」の状態のことを言います。
簡単に区別するなら、胎児が外に出ているか出ていないか、ということになります。
切迫早産はお母さんが気を付けていても防ぎようのない原因もある
切迫早産にはいくつかの原因が考えられます。
お母さんが気を付けていても、防ぎようのない原因がいくつかあります。
早産の原因をいくつか抜粋しました。
感染症
これがよくある原因の一つで、特に多いとされています。
例えば、雑菌が過剰繁殖し、膣から子宮内に侵入するケースや、性感染症の一つである、クラミジアなどが原因とされています。主に、30週未満の妊婦によく見られます。
ストレス
どんどん大きくなっていくお腹と、自身の体の変化についていけない人や、出産に不安を抱えている人など、ストレスの原因は様々です。
一概にこれが原因だということはわかりませんが、あまり考えすぎて体に負担をかけるのはよくありません。
虫歯
実は、近年、虫歯と早産の関係性が明らかになってきています。
虫歯になると、免疫バランスが崩れてしまい、血中に「サイトカイン」というものが過剰に出ます。
結果として、このサイトカイン濃度が高まると子宮収縮を促す信号が出て、それが切迫早産を引き起こす恐れがあるとされています。
参考元:厚生労働省
子宮頸管無力症
切迫早産を気にしたことがあれば聞いたことがある言葉かもしれませんが、異常がないと言われた人なら知らないかもしれません。
子宮頸管無力症は、子宮の入り口が無意識に開いてしまう病気です。
原因は不明のことが多く、発症頻度も1%程度と、とても低いです。
特徴は、「症状がない」こと。
故に、初期から診断することは困難であり突然切迫早産や、最悪死産・早産になってしまうケースが大変多いため注意が必要です。
参考元:厚生労働省
双子
多胎妊娠の場合、通常よりも子宮が大きくなるので子宮収縮が起こる可能性がかなり高く、切迫早産と診断される妊婦さんが多いようです。
切迫早産により入院や手術が必要となった場合は?
切迫早産と診断されても必ず入院や手術になる、というわけではありません。
しかし、診断の結果、それを余儀なくされる場合があります。
では、具体的にはそうなった時どうしたらいいのでしょうか?
入院、手術のどちらも経験済みなのでご紹介したいと思います。
切迫早産の予防として手術を受ける
子宮頸管無力症と診断を受けたのは、第一子流産後でした。
第二子妊娠発覚後は、切迫早産の予防としてシロッカー法※の手術を予定していました。しかし、子宮頸管が人よりさらに短いことから、緊急手術で用いられるマクドナルド法※に変更になりました。
(※シロッカー法:内子宮口を縛る方法で子宮頸管の奥の方の部分を縛る方法)
(※マクドナルド法:子宮頸管の内部を外側から縛る方法で、縛りが緩んでしまったとしても縛り治すことが可能」)
予防的に行う人は、妊娠14週までに行うのが理想的だと個人病院の先生にも伺ったので期間内に手術を行いました。
手術前日から断食と、当日は水分をとることもできず点滴だけで過ごし下半身麻酔で行われ、1時間かからないくらいで終わります。
術後は、足にポンプのような機械(おそらくむくみの防止)と尿道カテーテル・ウテメリン点滴をしていたので一歩も動けません。翌日までは寝返りも打てず、腰が痛くて大変でしたが、点滴以外の管がとれて術後の経過がよければ3日目からシャワーができると言われました。
食事はしっかりと、術後から食べる事が出来ました。
退院後は、普通の妊婦さんよりさらに注意するように言われました。そのため、家事はできること以外夫に任せていました。妊娠後期になると料理も作れないくらい貧血が酷く無理をせず安静に過ごしました。
手術は、誰か一人立会人が必要なので私は実母に依頼。それと補足ですが、手術をする場合、同意書を書くのですが、この時未成年は結婚していても保護者等、大人の同意が必要です。
私も手術を受けるときギリギリ未成年だったため、親に代理人として同意書を書いてもらいました。後の入院生活は、術後の経過が良ければ特に変わったこともなく普通に過ごせます。
子宮頸管がわずか11㎜、緊急入院
私は第二子妊娠時、2度の入院を経験しました。1度目は手術をするための計画入院(マクドナルド法)、2度目はお腹の張りの様子を見てからの緊急入院でした。
緊急入院の時は妊娠32週頃のエコー検診で、赤ちゃんが随分下に降りている事が発覚!!
通常の人だと30㎜はある子宮頸管がわずか11㎜となり、手術をして糸で縛っているのでギリギリセーフといったところ。
これ以上は家での安静生活は無理だと判断、外来でNST(ノン・ストレス・テスト)※をするとお腹もすごく張っていたようで即入院となりました。
(※NST:胎動と心拍数の変動をみて、お腹の赤ちゃんの状態を確認する検査、子宮収縮などのストレスがない状態で分娩監視装置の事)
妊娠37週になり手術で縛った糸を抜糸、点滴も辞めるスケジュールでしたが、妊娠35週で薬の副作用で肝機能障害が出始めました。そこで、急遽妊娠36週での抜歯となりました。
担当医はとてもベテランの先生で、経験上、抜歯後すぐに産まれた事はないと説明がありましたが・・・午前中に抜糸、17時に破水、18時には出産!!立ち会った医師・助産師さんもびっくりされていました。
入院中は「朝食」「NST」「シャワー」「昼食」「夕食」「就寝」といったルーティーン。私は1か月の入院生活でしたが、中には3か月以上入院している人もいらっしゃいます。
新型コロナウイルス流行前は、見舞いに来た人と雑談などをしていましたが、コロナの影響で面会もできないため夫とは電話でやりとりしていました。
それ以外は、当時流行っていたゲームをしたり、持ち込んだWi-Fiを使ってドラマを見て過ごしました。
誰にでも起こり得る切迫早産、油断は禁物
切迫早産とは無縁の生活を送る妊婦さんも当然多いかと思いますが、無理は禁物です。
「これくらい大丈夫かな?」と無理をしすぎると、それこそ何が起こるかわかりません。
妊娠中は誰にでも起こり得る可能性がある切迫早産のリスクを考えながら、お腹の赤ちゃんを一番に考えて、楽しい妊婦ライフを過ごしてください。