母乳で育てられた子どもの腸内にはビフィズス菌がたっぷり?!

母乳で育てられた子どもの腸内にはビフィズス菌がたっぷり?!

母乳で育てると、お母さんにとっても赤ちゃんにとっても良い事が沢山!と言います。

お母さんにとっては、生成される母乳が胸に溜まった状態を回避し、乳腺炎を避けてくれる事をはじめ、様々なプラスの効果が。

そして何よりも赤ちゃんにとっては、お母さんの体内で生成された母乳である為、アレルギー反応が出ない事を始め、赤ちゃんに必要な栄養成分が全てバランス良く含まれている為、生後どんどん成長する授乳期にはぴったりです。

そして、この栄養成分の中でもとても重要な存在とされているのが「ビフィズス菌」を増やす成分です。ビフィズス菌は、生後の赤ちゃんのお腹の中に沢山住む菌です。

赤ちゃんにとって非常に重要な菌を増やす役割を持つ成分が、母乳には含まれていると言います。

そこで今回は、母乳が持つ特別な力ビフィズス菌を増やす存在とビフィズス菌の効果に関するお話しです。

母乳とビフィズス菌の関係性:母乳オリゴ糖

ビフィズス菌は赤ちゃんの体内にとても多く住む菌で、乳児期の成長にとても重要な働きをします。

そしてこのビフィズス菌は、母乳で育てられた赤ちゃんに特に多く、腸内細菌の全体の90%以上を占める事もあると言われています。

授乳が開始してすぐに、赤ちゃんの腸内に、ビフィズス菌と強い関わりを持つ腸内フローラが発生し、そして授乳が終わると共にこの腸内フローラが無くなるという研究結果から、母乳にビフィズス菌を増やす成分が含まれているのではないか?と、長年研究されてきました。

そして、このビフィズス菌を増やす成分が、母乳にのみ含まれる母乳オリゴ糖であるという事が京都大学の研究グループにより解明されてから、注目を浴びています。

母乳オリゴ糖は、母乳に含まれる成分ですが、直接赤ちゃんにとっての栄養にはなりません。

そしてこの母乳オリゴ糖を栄養成分として利用する為に欠かせないのが、ビフィズス菌というわけです。

体内に取り入れられた母乳オリゴ糖を栄養成分に変える為、ビフィズス菌が増えるといったところでしょうか。

ビフィズス菌が赤ちゃんにもたらす嬉しい効果

そもそも、赤ちゃんの体内にとても多くのビフィズス菌が存在している理由は、赤ちゃんの成長にとってビフィズス菌が非常に重要であるからです。

生後すぐの赤ちゃんは、腸がまだ未熟であり、そして免疫機能も発達しきっていません。

そしてその未熟な状態を、病原体などの外敵から守り、また腸の機能発達を促し、栄養の吸収をアップさせてくれるのがビフィズス菌です。

免疫機能を向上させ、感染症からも守ってくれます。

こんなに重要な菌を増やしてくれる理由が母乳の中に含まれているわけですから、母乳のみで育てたいという気持ちになるお母さんが多いのにもうなずけます。

母乳だけで育てられない場合にはどうする?

しかし、仕事をしていて常に赤ちゃんの側にいられなかったり、なかなか母乳がたくさん生成されない、また赤ちゃんの母乳の飲み方が上手じゃないなどの理由で、しっかりと授乳が出来ないお母さんはどうしたら良いのでしょうか。

最近では、粉ミルクなどに混ぜて使えるサプリメント的な役割を果たしてくれるビフィズス菌が手に入ります。

どうしても母乳だけで育てる事が出来ない、と諦めるのは早いので安心してください。

事実、赤ちゃんの発育に関する研究を長年続けている森永乳業では、ビフィズス菌M-16Vという独自のビフィズス菌を開発し、低体重で生まれた赤ちゃん達を助ける為、20年以上もの間、全国の医療機関へ無償でこの菌を提供し続けています。

日本国内だけでなく、海外でも赤ちゃんを助けるビフィズス菌として認められています。

授乳の頻度や赤ちゃんが飲む母乳の量などを含め、かかりつけの医師と相談し、どうしたら良いかを決めてみると良いでしょう。

まとめ

ヨーグルトなどの乳製品に含まれ、大人も積極的に摂取する事が薦められているビフィズス菌。

腸内を健康に保つ事は、身体全体の健康を保つことにも大きく影響します。

生後すぐの赤ちゃんが母乳で育てられる事の利点は、こんなところにもありました。

授乳で大変な想いをしているお母さん達も、ビフィズス菌が赤ちゃんの身体の中で大活躍している所を想像してみたら頑張れるのではないでしょうか?

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ABOUTこの記事をかいた人

ロサンゼルスで幼児教育を学び、帰国後は都内のインターナショナルプリスクールに勤務。現在はインターナショナルスクール生徒専門の家庭教師、大人向け英会話そして外国人向け料理教室を主宰。現代社会における働き方の変化、そしてコミュニケーションに関する情報を発信している。