こんにちは、ボヌール ママンです。
妊娠中に乳がんが発覚し安定期に乳房温存手術を行い無事、第1子を出産しました。
過去の記事も紹介しているので参考にご覧下さい。
Vol.1では、妊娠中に乳癌と確定診断を受けるまでの実体験を掲載しています。
Vol.2である今回は、乳がんの治療法が決まるまでの体験をご紹介したいと思います。
目次
「乳房全摘術と乳房温存療法どちらを選ぶべきか!?」
妊娠中に乳がんが発覚した為、赤ちゃんに影響のない方法での治療が必要となりました。
結論から言うと私はサードオピニオンを受け乳房温存療法を選びました。
1番最初に乳がんを見つけてくれた病院では乳房温存療法でも問題ないとの説明を受けました。
しかし、センチネルリンパ節生検などはお腹の中の赤ちゃんに影響があるともないとも言えないとの回答だった為、セカンドオピニオンも兼ねて大学病院の紹介状を書いて貰いました。
大学病院での診察を受けた際に妊娠中の為、マンモグラフィー(乳房X線検査)が利用できない事や安定期に乳房温存療法の手術を行った後、出産後まで放射線治療ができないという事もあり乳房全摘術が良いのではないかとの説明を受けました。
初回の病院で乳房温存療法で問題ないと聞かされていたので、ショックが大きかった事を覚えています。
乳がんと診断され安定期に手術を行うと言うことは理解していたのですが、術後のホルモン治療・放射線治療・卵子凍結・2人目の妊娠について・授乳できるかどうかなどのメリットとデメリットを一気に説明されましたが「おっぱいがなくなる」という事から現実逃避したくなったのか頭に全く他の説明が入ってきませんでした。
「乳房温存療法」を希望している事を伝えると…カンファレンスを行いますので明後日また来て下さいと言われました。
病院によって治療法が異なるので判断できず、1番最初の病院の先生に相談に行きました。
私が住んでいる所は医療天国と言われるくらい全国的に充実している県という事もあり、県内で乳がんに手術数が多い大学病院にサードオピニオンを受る事にしました。
しかし…サードオピニオンでも乳房全摘術が良いのではないかとの説明を受けました。料金を確認していなかったのですが保険外の費用となり30分1万円だったようで相談が終わった後に30分すぎたので2万円になるんですがいいですか?と受付で聞かれました。夫婦で「いいですよ」と小さい声で答えたのを覚えています。
セカンドオピニオンやサードオピニオンは、あくまでも相談なので保健適応外にはなりますが主治医以外の意見を聞く事で病気の発覚や治療方法の存在を知る事が出来ると思います。
↓↓カンファレンスとは↓↓
それぞれの専門職(乳腺外科医・看護師・産婦人科医・放射線技師etc…などの専門職の方がチームで患者に対してベストな方法を検討するというもの。
カンファレンスを行った結果、「乳房温存療法」での治療でも問題ないとの結論が出ました。
- 妊娠中の為、センチネルリンパ節生検などは利用できないのでリンパも取る事になりました。
- マンモグラフィー(乳房X線検査)も利用できないので腫瘍は少し大きめに摘出する事になりました。
- そして、出産直後から放射線治療をスタートする事になりました。
- 出産後の授乳については放射線の影響がない片方の胸からのみの授乳になりました。
- ホルモン治療&卵子凍結に関しては二人目の妊娠を希望しているので出産までに夫婦でよく話し合う事にしました。
↓↓乳がんの手術方法↓↓
- 乳房切除術
- 乳房温存術
胸の筋肉を残し乳頭も含めた皮膚と全乳腺を切除
胸のふくらみを作り直す乳房再建術も可能
しこりを含めた乳腺の部分を切除
術後に残った乳房には放射線治療を行う
大きく乳がんの手術方法は上記の2つに分かれます。
命を最優先とし、腫瘍の範囲が広かったり、複数の病変が認められている場合は乳房切除(全摘)を選ぶべきかと思いますが、温存にするか全摘のどちらかを選ぶかを選択するのは最終は自分自身。
過去、乳がんの手術の選択として乳房切除(全摘)が行われていたようです。
近年では、私のように比較的早期で発見された乳がんに関しては乳腺の部分的切除(温存)と放射線治療の組み合わせる治療を行っているそうです。
手術は全身麻酔。
1時間~2時間で手術は終わり、翌日には歩く事も食事も取れるようになります。
妊娠中だったので、全身麻酔を行ってお腹の赤ちゃんに影響はないのかとても不安でした。
安定期に入り手術を行う事になるのですが私の場合は妊娠中という事もあり、麻酔科の担当医の方が手術中のお腹の中の赤ちゃんの心拍を確認していてくれました。
手術が終わり麻酔が切れ真っ先に口からでた言葉は「お腹の赤ちゃんは無事ですか?」でした。
その問いに「赤ちゃんもお腹の中で眠っていたよ」と言われ無事を確認できホっとし術後の痛みなど何も感じませんでした。
妊娠中に早期に治療が必要な乳がんが発覚した場合は帝王切開を行い出産。早期に治療が必要」
私は早期発見だった為、帝王切開を行う必要はありませんでした。
しかし、妊娠中に母体が早期に治療を行う必要がある場合は帝王切開で出産し手術や乳がん剤治療を開始しなくてはならないケースがあります。
近年では乳がんの治療しながら出産できる方法の研究もすすみ2つの大切な命を守る事も出来るそうですが、大切なのは定期的な検診&日頃のセルフチェックだと思います。
↓↓10月は乳がん月間↓↓
10月は乳がん月間です。
ピンクリボン運動はご存知ですか?
乳がんの早期発見の大切さを広く呼びかける運動です。
日本人女性の12人に1人が乳がんに罹患し女性の悪性腫瘍の中で最も多い癌です。
悪性腫瘍による死亡数は「大腸がん」「肺がん」「胃がん」「肝臓がん」「乳がん」と乳がんは5番目ですが他の癌に比べると早期発見により直りやすく、適切な治療によって克服できる可能性が高いそうです。妊娠中に乳がんが発覚した時は何が悪かったんだろう!?と原因を知る事で改善で切る事があればと思い主治医の先生に尋ねた事があります。
- 遺伝的な要因・環境
- 生活習慣
- 食生活
- 運動不足
- 妊娠・出産
etc…などの関連性があると言われているそうです。
多くの場合は様々な要因が積み重なって発症すると説明を受けました。
私はお酒も飲まないし・タバコも吸わないので癌とは無縁と思っていましたが、独身時代の生活を振り返ると不摂生が続いていたので上記の内容を聞いた時は心当たりがありすぎて反省しました。
乳がん検診に行きましょう!!妊娠中でも12週と6日以内であればエコー検診が受診できます。
妊娠中に乳がんが発覚した私の実体験から、乳がん検診の重要性を少しの方にでも理解して頂けたら幸いです。
VO.2では「妊娠中に乳がんが発覚し手術方法が決まるまで」の道のりでした。
次回は手術前のトラブル・出産後の授乳・放射線治療についての体験を掲載したいと思います。