【Vol.1運動編】産後の体形戻しが大変!一体どうして?プロに教えてもらおう!

産後の体形戻しが大変!一体どうして?プロに教えてもらおう!Vol.1 運動編

Dr.Training 林 泰祐トレーナー対談インタビュー
出産を終え、待望の赤ちゃんと対面し嬉しさは最高潮!の、はずなのに・・・出産を経験した多くの女性が、ある大きな変化を遂げてしまった事に気付きます。

そう、それが「妊娠による体形の変化」です。

太ってしまったという方も多いのですが、太っていなかったとしても、なんだか身体が変形したように感じるという方もいたり、妊娠出産により、女性の体形は大きく変化するもの。

しかし、出産直後からこの悩みに直面し、体形戻しをしなければ!と頑張る方が更に気付く事。

それは「産後の体形戻し超大変説」です。

妊娠期間中に赤ちゃんの為に劇的に変化した体型を元通りに戻すのですから、当然のことと言えるでしょう。

筆者の周りにも、そういった悩みを抱える女性が多くいらっしゃいます。しかし、体形戻しと言えばやはり運動!けど、産後の身体での運動はちょっと心配・・・という声も。

そこで、今回から2度に渡り、産後の体形戻しに関して深い知識を持ったプロ達に、産後に何故体形が変わるのか、そしてどんな運動をしたら効果的に戻せるのか、を教えて頂きたいと思います。

第一回目の今回は、産後のお母さん達を含め、数多くの方々のボディメイクを手掛けるパーソナルトレーニングジム「Dr.Training」のトレーナー林さんにお伺いしました。

Q&A
妊娠期間を経て、すっかり体型が変わってしまったと悩むお母さんがとても多くいらっしゃいます。その上、産後の体型戻しに運動をしても、妊娠前よりも痩せにくいと感じる方が多いようです。その原因は一体何なのか、教えていただけますか?

林さん:妊娠前に比べて、産後に痩せにくくなる原因はいくつかあります。そしてその原因は大きく分けて3つあると考えられます。それぞれについてお話ししましょう。

産後に痩せにくくなる原因その1.食生活の変化

妊娠中は、体の変化やストレスによって食事量が増えたり、甘いものを食べ過ぎてしまう方が多く見受けられます。

しかし、妊娠期間を終え、産後に待っている授乳では1日あたり500kcalを消費すると言われているので、実は育児がダイエットにつながることもあります。

だからと言って妊娠中と同じような食生活を続けてしまうと、逆に体重が増えてしまうこともあります。

産後に痩せにくくなる原因その2.運動不足による基礎代謝の低下

妊娠中は、お腹が大きくなることで体を動かしづらくなるため、運動不足になりがちです。

産後にも運動不足の状態が続くと、除脂肪体重(脂肪を除く、筋肉・骨や内蔵などの重さ)が減少してしまいます。

そしてこの除脂肪体重は、1kg減ることで一日あたりの基礎代謝が50kcalも低下してしまうと言われているのです。

産後に痩せにくくなる原因その3.骨盤周りの筋肉の筋力低下

妊娠中にお腹が大きくなると、腹筋や骨盤底筋が引き伸ばされ、筋力の低下につながります。

さらに、腰・骨盤・股関節の動きも悪くなり、周囲の筋肉(お尻、もも裏、内もも)が硬くなり弱ってしまいます。

産後に筋力が低下して硬くなった筋肉の周りには、体脂肪が蓄積しやすくなるので、お腹や太ももの周りがたるんだように見えてします。

Q&A
産後に運動を始めてすぐに体形を戻したいと考えるお母さん達が、気を付けるべき事はありますか?

林さん:はい。産後に運動を始める際の注意点は、実に、出産直後は無理のない範囲で、産褥運動や軽いストレッチから始めるという事です。

自分の感覚ですぐに激しい運動を始めてしまうのではなく、産後1ヶ月の検診を目安に必ず医師の許可を得てから運動を開始してください。

また、パートナーや親など、家族と産後の家事や育児について話し合い、時間の余裕を持っておく事も大切です。

運動に不安がある場合は、過去の運動歴と体の状態を考慮し、その方それぞれに合ったプランを組めるプロのトレーナーに相談してみてください。

Q&A
実際に産後女性達のトレーニングを担当してこられたプロから見て、女性が産後に運動をする事で、体型を戻す事以外にも良い効果はあると思われますか?

林さん:もちろんです!産後の運動には、体型を戻す以外にもたくさんのメリットがあります。運動をする事で筋力が強化され、柔軟性がアップします。

そして、それにより育児動作(授乳や抱っこなど)が楽に行えるようになり、腰痛や肩こりが軽減される事を始め、産後のお母さん達が抱えがちな悩みである、便秘や尿漏れの改善と予防をできます。

また、体の血流が良くなり、母乳の分泌が増える事も期待出来ます。

更に、運動をすると脳内で分泌される、別名しあわせホルモンとも呼ばれるセロトニン、そしてエンドルフィンなどのホルモン分泌が増え、ストレス解消にも効果的です。

Q&A
ちなみに、産後の体型戻しを希望するお母さん達は、身体のどの部位を重点的に鍛えるのが効果的なのでしょうか

林さん:実際に当ジムで産後の女性がいらっしゃると実践している事なのですが、産後の体型戻しを希望される方の場合、腹筋、お尻、内もも、そして裏ももの4つを優先的に鍛えていきます。

これらの筋肉は運動不足になると特に弱りやすく、そして筋力不足が産後の体型の崩れや腰痛を引き起こす原因になるため、しっかりと鍛えたい部位なのです。

また、デコルテを綺麗に見せたい、二の腕、脇や背中の部分も引き締めたいという方も多いので、胸筋や肩甲骨周囲の筋肉も鍛えていきます。

これらの筋肉を鍛えることで姿勢が整い、肩こりなどの不調も改善されることも多いです。


Q&A
産後のお母さん達のトレーニングをこれまで多く担当されてきたプロのトレーナーとして、家でも出来る簡単なエクササイズを幾つかお教えいただけますか?

林さん:通常は、当ジムの会員様限定公開のエクササイズ動画ですが、プリママーズ読者様達にも特別に公開させて頂きます。

いずれも、産後の女性がご自宅で育児の合間に出来そうなものです。

それぞれ、行う際の注意点も下記に併せてお教えしていますので、是非チェックしてみてください。

ヒップリフト
URL:https://youtu.be/V76ekJzHnQA
お尻のエクササイズ。背面で寝て膝を立てる。かかとで支えながら、お尻を天井へ持ち上げる。
BWフルスクワット
URL:https://youtu.be/VX7xaawaDJo
股関節周りのお尻や内ももを鍛えるエクササイズ。足を肩幅くらいに開き、つま先を少し外側に向けながら背中が少し丸くなる位置までしゃがみ、お尻の力で戻す。
リバースクランチ
URL:https://youtu.be/T-nhDjULEps
お腹の腹直筋を鍛えるエクササイズ。チューブやタオルを握って行う。注意点は、背中を丸めながらゆっくり身体を倒して行くこと。
デッドバグ
URL:https://youtu.be/tOMoTlFmTe8
コアのエクササイズ。片手とその反対側の足を同時に下ろしていく。注意点は、背中が反ってフロアと背中の間に空洞が出来ないようし、また、ゆっくりと動かすこと。
ペンギン(立位)
URL:https://youtu.be/3OL57hAoguo
背中、肩甲骨、二の腕のエクササイズ。注意点は、腰を反らしすぎないこと。
タオルラットプルダウン
URL:https://youtu.be/EEbMYg1QD0U
背中(広背筋)のエクササイズ。チューブを上に吊るして、両手でつかむ。肘を下に下ろすようにチューブを頭の後ろに引っ張っていく。背中が反りすぎないように注意する。
チェストフライ(道具なし)
URL:https://youtu.be/smfJTKX_nGY
ストレッチポールはなくても可。ダンベルを片手ずつ持ち、肘を少し曲げて広げていく。ゆっくり開き戻す時に速く戻す。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は、トレーニングのプロであり、実際に産後の女性達の体形戻しを多く経験されているジム「Dr.Training」の林泰祐トレーナーに、産後の体形戻しをする上で知っておきたい重要なポイント、そしてエクササイズ方法に関するお話しを伺いました。

今回、プリママーズ読者に特別公開いただいたエクササイズ動画は、都内8カ所(中目黒、恵比寿、自由が丘、麻布十番、学芸大学、目白、池袋、吉祥寺)にあるDr.Trainingで実際に行われているという、効果的なものばかり。

是非、忙しい育児の合間に時間を見つけて、挑戦してみてください。

しかし、絶対に無理はしない事。必ず主治医、そして家族と話し合い、自分にとって良いペースでやるようにしてください。

回答協力情報:Dr.Training

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ABOUTこの記事をかいた人

ロサンゼルスで幼児教育を学び、帰国後は都内のインターナショナルプリスクールに勤務。現在はインターナショナルスクール生徒専門の家庭教師、大人向け英会話そして外国人向け料理教室を主宰。現代社会における働き方の変化、そしてコミュニケーションに関する情報を発信している。