胎嚢確認前の流産が続く中、不育症検査でグレーゾーンと指摘され、内服治療しながら妊娠を目指すことに。
4度目の妊娠反応が出たものの、妊娠継続は叶いませんでした。
さらに詳しい検査の必要性と体外受精なども視野に入れ不妊治療専門病院へ転院した際の体験談をご紹介します。
目次
不育症疑いで予防的に薬を内服しても妊娠継続せず
転院前の私は、クリニックで不育症の血液検査を受け、甲状腺刺激ホルモン値(TSH)と、血液凝固因子の一つであるプロテインCが正常値より外れていると指摘を受けました。
- チラージン
- バイアスピリン
上記、2種類の薬を内服、タイミング療法で、4度目の妊娠反応が出ました。しかし、やはり妊娠は継続せず、早い段階での化学流産となりました。
出来る範囲での対策をしたうえでの妊娠が継続しなかったことで「もう無理・・」と諦めの気持ちが自分の中で大きくなってしまいました。
そんな時に、詳しい検査と必要な治療を受けるためにも、体外受精なども行う高度不妊治療病院への転院を医師から進められました。
紹介状を持参し不妊治療専門病院へ転院
元々通っていたクリニックの近くには、全国的にも体外受精の実績が高い病院と、受精卵の着床前診断等に積極的な病院がありました。
転院先は、医師の勧めで「体外受精に実績がある」不妊治療病院へ決まりました。
転院先の不妊治療クリニックでの再検査
クリニックの広いフロアの待合にはたくさんの患者さんがいて、予約もなかなか取れず、混雑していました。こんなに多くの人が不妊治療を受けていることに驚きました。
「検査を全てやりなおします。」
「今後は、体外受精を行うということでいいですね。」
「これまでの初期流産の時、本当にちゃんと妊娠反応が出ていたのですか?」
といった内容のことを言われました。初対面で緊張していたものの単調な質問や、妊娠が勘違いのように言われた気がしたため、冷たい雰囲気に感じました。
体外受精のために通っている患者さんが多いのだと思いますが、当たり前のように再検査や治療をやるように言われ、正直戸惑いました。
私としては、これまでの不妊治療の過程の中で、化学流産も含め、辛いと感じたことも一つ一つ必死で受け入れてきました。体外受精の適応があるのか分からず、身体的にも経済的にも負担の大きい治療をする覚悟はまだできていませんでした。
転院後は、自分の意見をしっかりと持ち、医師にも伝えられないといけないのだなと不安になりました。
不育症検査もやり直し、卵管造影検査など多くの検査を受けた
不育症検査の採血は以前の検査結果だけでは判断できないとのことで、もう一度やり直しました。
当時、採血の費用が3~4万円でした。
(※現在不育症検査は保険適応となっています)
その結果、不育症など特に治療の必要な異常はなしとの診断でした。
日帰りで卵管造影検査を受ける
不妊治療治療検査の一つとして卵管造影検査を受けました。
卵管造影検査は、子宮口から卵管内へ造影剤を入れ、卵管の閉塞や狭窄、子宮の形態、卵管留水腫の有無を調べる検査です。
月経が終了する7日目~10日目ごろに検査を受けます。造影室に内診台があり、チューブを挿入し、バルーンという小さな風船状の部分を膨らませて固定した後、造影剤を注入します。
私の場合は、バルーンのチューブを固定する際と、造影剤注入中に重い生理痛のような鈍痛を感じました。
検査中にかなり緊張していたこともあり、検査後、気分不良と血圧低下を起こし、迷走神経反射のような状態になってしまいました。通水検査の際も似たような症状が出たので、私はそれが起こりやすい体質なのだと思います。しばらくベッドで休むと回復し、電車で帰宅することができました。
各検査を終え体外受精も視野に、不妊治療を再開
必要な検査を終えて、新しく分かった不妊の原因はなく、妊娠の確立を上げていくしかありませんでした。
体外受精しても必ず赤ちゃんを授かれるとは限りません。できる限りの治療をしても授かれない夫婦は現実的にいるわけで、自分もそうかもしれません。
しかし、私はできることはやらないと後悔するかもしれないと感じ、体外受精もやってみようという前向きな気持ちになっていました。
思いを汲んでくれる医師に出会い、治療法も決まった
転院後の初診で、医師の診察や、病院の雰囲気にのまれてしまい、不妊治療を再開する際の診察に行くのは少し憂うつでした。
これまでの化学流産で期待と落胆を繰り返して不安が強いことや、今すぐに体外受精を始めるには迷いがあったことを伝えた結果。
- 多嚢胞性卵巣症候群で排卵の誘発が必
- 卵巣過剰刺激にとてもなりやすい体質のため、薬の調節はとても細かく行うことが大切
以前は排卵誘発薬の卵巣過剰刺激により、腹水貯留などを起こしてしまったので、「卵巣過剰刺激で無理をしないよう、きちんとあなたの体に合わせて薬を調節します。」と言ってもらえた時は、とても安心感がありました。
体外受精へのステップアップも前向きに
私自身のコンディションである、数周期を把握しタイミング治療を再開。
受精や初期段階での受精卵の成長が分かること、グレードの良い杯から移植できるので妊娠率も上がることから、体外受精も視野に入れておけば、必要時に切り替える準備ができると説明を受けました。
転院後は、先々のことをしっかりと考えてから治療法を選択出来ていると感じています。
不妊治療の方針等について第三者から話を聞けて良かった
通いなれたクリニックから、高度不妊治療病院に転院した際は戸惑う事もあるかと思います。
以前と同じ検査をまた受け直すなど、費用や時間も追加で必要となります。
しかし、以前知りえなかった不妊の原因や治療法に出会えるきっかけになるかもしれません。
不妊治療に迷いがでたら、主治医に相談するのも有りですし、気になる高度不妊治療病院へセカンドオピニオンを受診するのも良いかと思います。
治療方針の選び方を一緒に考えてくれるクリニックが見つかりますように。
今後も不妊治療に関する体験談を発信していきます。
どうぞ、よろしくお願いします。